10月13日は、十三夜。古の時代から日本人は、旧暦・8月15日の十五夜と同じように、旧暦・9月13日の十三夜には、月見をする習慣がありました。この頃、山里では栗や豆の収穫時期。十五夜がお月さまに団子や芋を供えるのに対して、十三夜には旬の栗や豆を供えることから、栗名月とか、豆名月とも呼ばれています。

田畑を耕し米や野菜を食べて生きる日本人にとって、「実りの秋」は大切な季節。美しい月を愛でる月見の行事は、収穫を祝い、日頃の天の恵みに感謝しながら、無病息災・子孫繁栄を願う意味合いもあるのです。

こんなふうに一年でもっとも月を想うこの時期、9月の初旬~10月16日(日)まで、東京駅・東京ステーションホテル内の「TORAYA TOKYO」にておこなわれている催しが、「月に集う 期間限定 月よみ BOOK CAFE」。期間中は喫茶スペースで、月にちなんだ限定メニューが味わえたり、荻窪で書店「Title」を営む辻山良雄氏セレクトの、月に関する本を読むことができます。

10月5日にはTORAYA TOKYOで、詩人の高橋順子さんと辻山良雄さん出演のトークイベント「月をよむ。月をかたる。」がおこなわれたので、お二人のお話を伺ってきました。

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トークイベント「月をよむ。月をかたる。」でいただいた、「秋宵の月」。

高橋さんが好きな月の名前。行ってみたい月の名所。観月の名所だった京都・桂に所在する「桂離宮」を訪ねたときのこと。辻山さんが選ぶ、月に関する10冊の本の紹介。さらには、澄んだ夜空に輝く満月を表し、栗を使った新発売のお菓子「秋宵(しゅうしょう)の月」ができるまでの丁寧な説明や、お茶とともに味わう時間も用意され、1時間半たちまち過ぎていきました。

月にちなんだとらやのお菓子

帰りがけには、月にちなんだとらやのお菓子を求めてきたので、十三夜には少し早いけれど、今日のおやつにいただきます。 

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生姜入焼菓子「残月」。

ひとつは、生生姜入りの焼き菓子「残月」。残月とは、明け方まで空に残る月のことで、お菓子の表面に塗ったすり蜜は、残月にかかる薄い雲のよう。

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「秋パッケージ小形羊羹・新緑」。

もうひとつは、とらや定番の小形羊羹「新緑」で、月とうさぎが描かれた秋限定のパッケージ。こちらは十三夜までにお会いする人に気軽に差し上げられるので、数個まとめて買いました。

十三夜には栗ご飯を炊き、窓を開けてお月見の予定。どうか晴れて、お月さまに会えますように。

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