ここレッジョ・カラブリアでは、9月に大事なお祭りがあります。かつて聖母マリアが、いくつもの災難から街を救ったという奇跡に感謝するもので、神輿をかついで中心街を3.5kmも行進する盛大さ。毎年9月の第2土曜日に行われるのですが、この日を境に季節は秋になるのだと地元のひとはいいます。

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お祭りの日の大通り。神輿の行列と信心深い人々、観光客であふれかえります。

まだまだ暑い日には酸味を効かせて

とはいえ、9月に入ってからもまだまだ日差しは夏と変わらず、暑い日が続きます。ちょっとでも食べやすいものをと、今回はピクルスの酸味が効いた地中海風ライスサラダ(インサラータ・ディ・リーゾ)を作ってみました。名前こそサラダですが、イタリアではこれをパスタの代わりに、つまりプリモピアット(主食)として食べます。

ぱらぱらに仕上げたごはんにツナやピクルスを混ぜ合わせると、全体にお酢がまわってまるでちらし寿司のような、さっぱりした味になって食がすすみます。ベースのお米が薄味だからこそ、際立つ具材ごとの味が次々飛び込んできて飽きません。お好きな方はマヨネーズにヨーグルトで薄めたドレッシングをすこしかけてもおいしいですよ。

イタリアでは「サラダ用」のお米というのがスーパーで売られているのですが、日本のお米だとちょっとやわらかすぎたり、ぱらぱらになりにくかったりするかもしれませんので、できれば粘りが出にくくて固めに炊き上がる品種を選ぶのをおすすめします。タイ米などインディカ種もいいと思います。

インサラータ・ディ・リーゾ(8人分)

【材料】

お米 800g

まぐろのオイル漬け(ツナ缶など) 400g

オリーブの実(塩水漬けの瓶詰め、種なし) 100~150g

きゅうりのピクルス 150~200g

ミックスベジタブル(グリーンピース、コーン、ニンジン) 150~200g

卵 4~5個

塩 適量

酢 適宜

マヨネーズとヨーグルト お好みで適量

<以下、あってもなくてもOK。お好みでプラスしてください>

パプリカ、トマトなどの野菜

タマネギ、セロリ、パプリカ、ニンジンなどのピクルス

グリュイエールなどのチーズ

ハムや魚肉ソーセージ

【作り方】

1. 具材の下準備をします。ツナの余分な油を切っておく(しぼらなくてよい)。ミックスベジタブルは自然解凍。オリーブの実、ピクルスや野菜は2cmほどに刻む。卵は固ゆでにして殻をむき、1/8くらいに切っておく。そのほかお好みの材料を準備しておく。

※このうち、すこし飾り用にとっておく。

2. お米をゆでます。パスタ鍋など大きめの鍋にたっぷりのお湯を沸かし、多めの塩(3ℓに対し40gくらい)を入れて溶かす。お米を入れ、時々混ぜながらゆでる。12~14分を目安にゆで上がりを確認し、ザルにあけてお湯を切る。

3. お米をまた鍋に戻し、そこに冷水を流し入れてさっとかき混ぜ、お米を冷やすとともに粘りをとる。水を捨て、もう一度同じことをする。水はよく切っておく。

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4. ゆで卵以外の具材をすべてボウルに入れて全体を混ぜ合わせ、この2/3を3の鍋に入れ、お米と混ぜる。味見をして、もし塩や酢が足りなければここでととのえる。残り1/3の具材は別においておく(A)。

5. グラタン皿のような大きい器に、4の半分を入れて平らにならし、その上にAとゆで卵を広げる。

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その上から4の残り半分を重ねてならす。

6. マヨネーズに2割ほどヨーグルトを混ぜてドレッシングを作り、表面に塗り広げる(これはなくてもよい)。最後に1で飾り用にとっておいた具材を飾る。ラップをして冷蔵庫で冷やしたらできあがり。

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「地中海風」というのはツナとオリーブの実、パプリカなどの野菜を使った料理を指しますので、それ以外はある意味自由。本場イタリアでもレシピごとにかなり異なる具材が入れられています。わが家でも作るたびに具材が違っていて、ピクルスが多いとき、ミックスベジタブルがないとき、チーズを入れるときなど、オリーブも黒や緑、てんでバラバラです。ぜひ自由にお好きな具材を入れて(あるいは省いて)楽しんでみてください。

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