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暑さやハードな仕事で体が疲れたとき、「こんなときこそスタミナがつく食事をしなきゃ」と思うのですが、不思議と食べる気力がおきず、質素な食事ですませてしまいます。でもこれは、体の正直な気持ちのようです。

食事だって体力勝負

よく考えれば、食事をするにも体力は使います。先日、食品カロリーと運動消費カロリーの比較表を見て「1時間走ってもポテトサラダひと皿ぶん程度しかカロリー消費しないの?」と驚いたのを思い出しました。それほど、食べものを消化するにはエネルギーが必要だということです。

そこで、疲れたときには、あえてシンプルに一汁一菜にしてみることにしました。一汁一菜生活の参考にしたのは、食品メーカー「ハナマルキ」さんのサイトにある「一汁一菜学校」。

まずは「一汁一菜」の意味をおさらい

一汁一菜 (いちじゅういっさい) とは、日本の献立のひとつ。「汁」はみそ汁、「菜」はおかずのことで、それに主食のごはん、お漬物からなります。「一菜」とあるように、おかずが一品だけの「質素な食事」のたとえでしたが、近ごろは「バランスのよい食事」として見なおされています。

ハナマルキ「一汁一菜学校」より引用)

一汁一菜の食事には、「ご飯」がつきものです。食事のことを「ごはん」と言うほど、本来は日本人にとって大切な食べ物でした。一菜にあたる「おかず」は、漢字で書くと「御数」。主食のごはんに合わせ、数々とりそろえるという意味です。一汁をさす「みそ汁」は、日本の食卓に欠かせない健康食。江戸時代には「医者に金を払うよりも、みそ屋に払え」ということわざまであったそうです。

一汁一菜でも栄養はじゅうぶん足りる

炭水化物は、私たちが活動するための大切なエネルギー源。標準的な女性であれば、一日に約250~350gの炭水化物を摂取するのが理想的です。

ハナマルキ「一汁一菜学校」より引用)

体内でつくられないビタミンは、いろいろな種類の野菜をバランスよくいただけば、全13種類のビタミンのほとんどを摂取することができます。そして、タンパク質は、みそ汁のみそから摂取できます。みその主原料は大豆。大豆は「畑の肉」といわれるほど、タンパク質を豊富に含んでいます。

みそには必須アミノ酸9種が全て含まれており、米(ご飯)と組み合わせることにより必須アミノ酸の確保が、より理想的になります。その他にも、みそにはさまざまな栄養素が含まれていて、一つの食品でこれほど多くの栄養を含むものは他にありません。

ハナマルキ「一汁一菜学校」より引用)

みそ汁1杯で塩分摂り過ぎにはならない

気になる塩分については、

みそ汁一杯に含まれる塩分は約1.2gで、一品の料理の食塩量としては少ないほうです。一回の食事にみそ汁一杯なら、理想とされる塩分摂取量(1日当たり目標値 男性8g 女性7g)を、みそ汁のためにオーバーしてしまう心配はありません。

ハナマルキ「一汁一菜学校」より引用)

とのこと。つまり、野菜を中心とした一汁一菜でも、じゅうぶん必要な栄養はとれるのです。

忙しい毎日に豪華な食事をつくるのは大変だけど、一汁一菜生活なら無理をせずに実践できそう。体はほかのことにエネルギーを使えるようになるわけですし、疲れたときだけでなく、日常的にしばらく続けてみようと思います。

ハナマルキ 一汁一菜学校

photo by Thinkstock/Getty Images

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