湘南の発祥地と呼ばれる大磯は、すぐ目の前に広い海岸が開け、背後には緑豊かな高麗山の姿が広がる美しい町です。この自然に恵まれた大磯の環境は、古くから各界の著名人たちを魅了し、別荘地として独自の文化の発展を遂げてきました。

別荘時代の面影が残る大磯の町

明治から大正・昭和初期にかけ、政界や財界の有力者、華族や旧公家・大名、さらには歌舞伎役者や作家たちがこぞって別荘をこの地に所有し、一帯には豪華な屋敷がずらりと建ち並んでいたそうです。

岩崎弥太郎、伊藤博文、山県有朋、後藤象二郎、吉田茂……など名前をあげればきりがありませんが、この別荘地が日本の他の別荘地とは一線を画す存在であることはすぐにわかるはず。

今でも優雅な別荘時代の面影が残る風景が各所に残る大磯の町は、ふらりと散策に訪れるのに楽しい場所です。

文化財にも指定。レトロな大磯迎賓館

大磯駅から徒歩1分。海へと続く坂を下がる手前に一際目をひく瀟洒な洋館がありますが、この「大磯迎賓舘」もまた別荘時代の歴史を物語る重要な建造物のひとつ。

もともとは大正元年に貿易商の別荘として建築され、国登録有形文化財にも指定される洋館で、現在はピッツァ&レストランとしてオープンしています。手入れの行き届いた庭も美しく、誘われるよう建物の中に足を踏み入れれば、海を見渡す絶景のダイニングスペースが広がります。

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細部まで丁寧につくられた洋館は、随所に飾り窓やステンドグラスで繊細な装飾がほどこされどこかレトロな雰囲気。当時の有力者たちの生活を垣間見るような非日常感が体験できるはず

1日1組限定の贅沢なBBQ

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そんな「大磯迎賓舘」でこの夏おすすめしたいのが、薔薇の花が咲く庭にテーブルをセッティングしての1日1組限定BBQプラン。数ある湘南の海辺のレストランや海の家のBBQとは一線も二線も画すここのBBQは、本当に華族の別荘に招かれてもてなしを受けているようなスペシャル感が魅力です。

20160714_oiso4.jpg明治の要人たちが過ごした大磯の別荘ライフが果たしてどれだけゴージャスだったのかはわかりませんが、気分だけはじゅうぶんに味わえそう。ハレの日の食事にぴったりな「大磯迎賓舘」を、カジュアル使いするというのがなんとも贅沢です。

BBQはまだ告知がスタートしたばかりですが、土日の予約は急いだほうがいいかもしれません。狙い目は平日ということなので、金曜の夜にちょっと足を伸ばして仕事の仲間や友人といつもよりラグジュアリーな暑気払いというのも一案です。

[大磯迎賓舘]

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