何かがあったわけでもないのに、悲観的な考えしか頭に浮かばない日が、たまにあるものです。そのゆううつさは、もしかしたら最近食べたもの、もしくは、出がけに目にしたニュースのせいかもしれません。

脂っこい食べ物がうつ状態を引き起こす

というのも、アメリカのイェール大学が、最近雑誌Neuropharmacologyに発表した研究によれば、脂っこすぎる食事とうつ状態の関連性が、はじめて明らかになったそうです。

科学者たちの発見によれば、脂質の代謝は、ストレスやうつ病により損傷を受けた場合の脳の神経接続と同じルートを辿るのです。例えば、2型糖尿病などの代謝性疾患を有する患者は、うつ病のリスクがより高くなります。言い換えれば、脂肪が過度に豊富な食事を摂ると、慢性ストレスを負っているのと同じ症状を引き起こすのです。

Le Parisienから翻訳引用)

やみくもに脂質を絶つ必要はありませんが、揚げ物ばかり続けて食べない、スナックは控えめにするなど、ダイエット中でなくても、気をつけたいものです。

朝は良いニュースから始めよう

また、最近発表された別なアメリカの研究によると、悪いニュースを目にすると、職場でうつ状態になる傾向が27%も上がるそうです。この実験では、2つのグループに分けられた被験者の一方は、朝の10時までに、3分間悪いニュースを、もう一方のグループは、幸せな話をながめました。その6時間後にそれぞれの気分やストレスを測ったところ、次のことが判明したそうです。

悪いニュースは、仕事への取り掛かり方、またやる気に大きな影響を与える。なぜなら、悪いニュースを目にすることで、この世には、自分の力ではどうしようもない問題があることを思い起こすからだ。

DirectMatinより翻訳引用)

悲しいかな、ニュースというのは、たいてい悪い事件をあつかうもので、これだけネットワークが広がり世界のニュースが瞬時につかめる時代になると、悪いニュースが後をたちません。

幸い、メディアと言えばテレビ・ラジオだった時代はとっくに過ぎ、今では、知りたいニュースも、自分で選別できる時代です。SNSのタイムラインを利用して、情報をキャッチする人も多いことでしょう。その場合、FacebookやTwitterやInstagramで、明るいニュースや画像を流しているアカウントを選んでフォローするのも、明るいニュースを手に入れる一つの案です。

例えば、私もフォローしているルーヴル美術館のTweetは、「Un jour, une œuvre(一日一作品)」と題して、その膨大なコレクションの中から毎日作品をひとつ選び、詳しく解説しています。いそがしくて隅々まで読めないときでも、美術作品の映像を見るだけでこころが安らぎます。Instagramなら、さらにそれぞれの趣味に合う画像のアカウントが見つけやすいことでしょう。

脂っこい食事を避け、意識して明るいニュースに目を向けるだけで、こころの平静を保ち、気持ちよく一日が送れるのであれば、試す価値は十分あるように思えます。

Le Parisien,1001mags.com

image via Shutterstock

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