ドイツではだいたい妊娠30週前後になると、「出産準備コース」に参加します。これ、日本でもある、いわゆる「母親学級」「両親学級」的なもの。初産婦さんは担当医から参加するよう強く言われるので、ほぼ絶対。今回は2人目なのでパスですが、前回の妊娠中には参加したときのことを少し。
リラックスムードすぎる講習会場
会場は出産設備のある病院が多く、講師は助産師。妊婦のみ参加するコースや、パートナー込みで参加するものもあり、開催時間もさまざまです。私が参加したのは「パートナー参加型の週末長時間」パターン。土日の2日間、朝10時~夕6時過ぎまでという、なかなかヘビーなものでした。
まず会場(総合病院産科の多目的室のようなとこ)に着いてびっくりしたのは、ピクニックにでも来たの? と目を疑うほどの大量のおやつ。
「学びの場にそもそも食べ物が必要なのか? しかもこんなにたくさん誰が食べるのよ!?」
しかし、そこはみなさん(食欲旺盛な)妊婦。助産師が話している途中でも食べる食べる! 2日目が終わるころには、このおやつがほとんど消えていました……。
講義は、このおやつを取り囲む形で参加者が陣取り、好きな体勢で話を聞きながら進みます。バランスボールに座るもよし、クッションを枕に転がるもよし、「とにかく、自分がいちばん楽な姿勢で」というのが基本スタンス。このとき、たしか参加者は私たち入れて10組ほど。当時30歳の私は若いほうで35歳以上のカップルも多く、臨月の人や予定日まで3か月ほどある人もいて、月齢はけっこうバラバラでした。
講習の内容は?
- 妊娠後期の不快症状を和らげる体操
- どのように赤ちゃんが産まれてくるか
- 陣痛の始まり方
- 陣痛時の呼吸法や痛みをどうやり過ごすか
- 陣痛時にパートナーができるマッサージ
- 出産のリスクと起こりうる医療処置
- 感染症の知識
- 無痛分娩について
- 帝王切開について
パートナーがとにかく積極的に参加
講師は前で模型や小道具を使いつつ説明(上の写真参照)、夫婦でメディテーション(瞑想)タイムなんかもありました。みんな積極的で、質問も頻繁に出るし、とにかく男の人たちがよく質問するのには感心。意識が高い!
ドイツでは出産後、パートナーも一緒に育児休暇をとることが多いうえに、立ち合い出産が主流だから、というのもあるのでしょう。そういえば、実際に分娩室に移動して、分娩室にある出産器具をどう使うかの実習もありました。ドイツの分娩室や分娩スタイルについてのお話はまた今度。