「ベジタリアンってかわいそうね」と言われたことがあります。たしかに、食べるものの幅が狭くはなるので、自由に選べない感じがして「かわいそう」なのかもしれません。もしくは、ベジタリアンはこれは食べてはだめ、というふうに消去法で食べるものを決めている、と思うと窮屈な感じがするのかもしれません。

私の場合は心から食べたいものだけ食べていたい、と思っていて、そうしたら自然と今の食生活になった、という感じです。なので、ただの肉魚嫌い、という感じでしょうか。あれは健康にいいから、もしくは、よくないから。これは道徳的ではないから。あれはいいけど、これはだめ。そんなふうに頭で考えて食べるものを選ぶとき、自分がほんとうに食べたいもの、つまり心身が本当に必要としているものを選び取れるかなあ、と思うのです。

数年前、アーユルヴェーダの先生に、できればお肉や魚も食べてほしいなあ、と言われてがんばって食べてみたことがあります。「健康のために」食べると決めて食べたのですが、そうしたら食事がどんどん苦痛になっていきました。肉や魚を食事に取り入れるという私のチャレンジは1カ月も持ちませんでした。

嫌いなものを食べずに、食べたいものだけを食べる。おいしいと思えるものだけを食べる。これはアーユルヴェーダでもおすすめされていることです。貝原益軒も『養生訓』の中で好きなものを少しだけ(お腹いっぱい食べない)食べるように、と書いています。好きなものは、つまり体が必要としているものであり、好きなものなので楽しい気持ちで食べることができます。楽しい気持ちで食べると消化もよくなるので、一石二鳥、というわけですね。

今日食べたもの:レンズ豆のポタージュ

乾物類こちらも旅行前のひと品。豆料理というと、なぜかついインド料理っぽくしてしまいがちなのですが、洋風な味のものが食べたくてポタージュにしました。

レンズ豆(皮付き)を数時間水に浸し、少なめの水でコトコト煮ます。水が減ってきたらベジスープストック(または昆布だし)を加えてさらに煮ます。豆が柔らかくなったら、トマト(水煮缶詰でも生でも)を加えてひと煮立ち。塩、味噌少々を加えてブレンダーでなめらかにします。器に盛り、豆乳ヨーグルトを落とし、こしょうをぱらりと挽いていただきます。

豆乳ヨーグルトは市販のものを使いましたが、ない場合には普通のヨーグルトクリームチーズでもいいとおもいます。

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