MYLOHAS

[ Special Feature ]

今日も明日も。
自分クオリティ、もっと上がる。

女性の声から生まれた。ありそうでなかった、あの大ヒット商品の秘話

声に出すのを少しためらってしまうこと。それは、恥ずかしいからかもしれないし、相手から「とるに足らないこと」だと思われそうだからかもしれない。

女性には誰しも、胸の奥にひっかかる、小さいけれど無視できない気持ちがあったりします。それをていねいに、すくいとった商品がありました。

女性の声から生まれたヒット商品

ケガの傷あと。傷自体が治っても、あとが残ると憂鬱な気持ちになります。「できれば人に見られたくない」。そうして女性たちは、長い間、傷あとをこっそり隠してきました

ひざの傷あとを隠すためにミニスカートをあきらめたり、虫刺されのあとを隠すために夏場でも黒いタイツを履いたりして、着たい服をあきらめることもある。女性にとっては大きな問題なんです。

その気持ちって、男性には伝わりにくい。着たい服をガマンしてでも傷あとを隠したい、という気持ちになかなか共感できないと思うんです。

だから、「傷あとを目立たなくする」薬を開発していると聞いて、大きな可能性を感じました。

そう話すのは、小林製薬株式会社アットノン」マーケティング担当の亀井枝里子さん。社内でアットノンが開発されていると聞いて、「欲しかったのはこんな薬だ!」と感じたと言います。

学生時代からテニスを続けてきた亀井さん。練習中に転んでケガをしてもすぐに治った高校生の頃に比べて、20歳を過ぎたころから、ケガの治りが遅くなったり、傷あとが残りやすくなったことを実感していました。「傷あとを目立たなくしたい」。これは亀井さんにとっても身近なテーマでした。

傷あとを目立たなくして、好きな服を好きなように楽しみたい。そんな何気ない「声」から生まれたのが、「アットノンなんです。

傷を治療するのではなく、傷あとをケアする。まったく新しい考えかたでしたが、自身もターゲット世代の女性として、この薬の完成を心待ちにしたそうです。

暮らしに寄りそうためのこだわり

20150601_atnon_2.jpg傷あとをケアするのはもちろんですが、「アットノン」は使いやすさでも女性の気持ちをすくいあげました。亀井さんが話してくれたのが、「なぜジェルタイプだったのか」ということ。

傷あとが気になるのは薄着になる夏。患部に塗ったときにすぐに乾かないと、服が皮ふに貼り付いて不快になるのでは?と考えて、ジェルタイプになりました。すぐに浸透して皮ふの表面はサラッとするので、使いやすい!と好評です。

発売されると、薄着の季節も好きなファッションを楽しみたい、と考える多くの女性たちの心をつかむことに。着実にファンを増やし、10万個売れればヒット商品といわれる業界のなかで、発売以来、毎年100万本を売り上げる大ヒット商品となりました。

「長い目で付き合ってほしい」

「アットノン」を使う上でまずお願いしたいことが、「長い目で付き合ってほしい」ということ。

皮ふにじっくり作用していくので、数日で劇的に変化するものではありません。すぐに効果が実感できなくても、継続的に使っていただきたいんです。

「アットノン」に含まれる「ヘパリン類似物質」という有効成分は、かたくなった皮ふをやわらかくし血流を改善することで、皮ふの新陳代謝を促進。傷あとを目立たなくするはたらきがあります。肌が生まれ変わる28日の周期にそって、継続して使うのがおすすめだそう。

1か月は長い、と感じるかもしれませんが、いったん目立たなくなった傷あとは、薬の使用をやめたからといって再び濃くなることはありません。できれば1本使い切るくらいまで、ゆっくりと長い目でお付き合いいただけたら、と思います。

できてから1~2年たってしまった傷あとにも使える「アットノン」。焦らずに、じっくりと結果を待ちたいですね。

これがあるから大丈夫と思えるものに

20150601_atnon_3.jpg第2類医薬品アットノン。効果・効能:きず・やけどのあとの皮ふのしこり・つっぱり(顔面を除く)、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症。現在はジェルタイプだけでなく、しっとりとした使用感のクリームタイプもある。

傷の治療で病院に行くことがあっても、傷あとの治療で病院に行く人は、そう多くないはずです。でも、傷あとが原因で気分が落ち込んだり、好きな服をあきらめているとしたら、それは解決したいこと。

傷ができてしまったら、まずはしっかり治療に専念していただきたい。そして、もしも傷あとが残ってしまって気になるときには「アットノン』があるから大丈夫」と思ってもらえるような薬にしていきたいです。

病院に行くほどのことではないけれど......」という悩みをカバーして、日々の生活を充実させるお手伝いをするのが、こういった薬局で気軽に購入できる薬にできることだと思っています。

「アットノン」には、わたしたちの背中をやさしく押してくれるメッセージが込められていました。


亀井枝里子さん

2007年小林製薬株式会社入社。研究職として、医薬品の開発に携わったのち、2010年にマーケティング部に異動。主に女性の医薬品にかかわり、2015年4月より現職に。

アットノン

(商品撮影/中山実華、取材・文/ミヤモトヒロミ)

woman's legs, summer chill via Shutterstock