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GWの名残も消え、慌ただしい毎日が続いています。MYLOHAS編集部も日々の煩雑な作業に追われ、ちょっとお疲れ気味。デスクでPCに向かって食べるランチもなんだか味気なくて......。でも一歩オフィスの外に出れば、夏に向かって植物がすくすくと育つ、すがすがしい季節です。

......あぁ、外で遊びたい! 楽しいことしたい! おいしいごはんが食べたい!

ということで、今回は、編集部そろっておつきあいのある有機農家さんのもとへショートトリップ。 畑にテントを張って野菜の収穫をお手伝い。それをその場でいただく「究極の地産地消キャンプ」をさせていただくことに。

1泊2日で「本気のリフレッシュ」を求める、名付けて「ファームキャンプ」のはじまりです

自然の恵みを肌で感じる収穫体験

訪れたのは都心から車で約1時間半、千葉県山武市にある「三つ豆ファーム」さん。代表の山木幸介さんと妻の暖子さんは、11年前からこちらで無農薬の有機野菜を生産しています。

coleman_0526_2.jpg山木幸介さん、暖子さん、ふくのちゃん、りつくん。山木さんは大学院でバイオテクノロジーの研究をしていたそうで、今年も新しい肥料を仕込むなど、アイデアやこだわりが光る有機農家さんです。

到着後、さっそく広大な畑を案内してくれながら、山木さんが嬉しそうに野菜への思いを話してくれます。

「自然のサイクルに寄り添った農業が僕のモットーです。農薬をまくのは簡単だけど、それではそこに生きるすべての命を殺してしまう。鳥や虫や草花や、いろんなものが畑にいたほうがいいと僕は思っていて、その自然本来のバランスの中で育つほうが野菜にも土にもいいんですよ」。

coleman_0526_3.jpg見るからに元気な野菜がたくさん!

そう話しながら手際よく摘み取る小松菜の畑には、作物の隙間に草花もあたりまえのように生えています。通常、雑草と呼ばれる草花も、虫も、野菜も、自然のままに育っています。年間約70種類もの野菜が作られているそうで、今回は空豆や小松菜、ズッキーニやカブなどの旬野菜を収穫させてもらいました。

山木さんの愛娘ふくのちゃん(5歳)&愛息子りつくん(3歳)も慣れた手つきでお手伝いをしながら、採りたての野菜をポリポリと頬張っては元気いっぱいに畑をかけ回ります。遊び場がこんなにすてきな畑だなんて、うらやましいかぎり!

coleman_0526_4.jpg慣れた手つきでかぶをまとめるふくのちゃん。

coleman_0526_5.jpgあれ? りつくん、何か食べてる!?

ツルからもいだばかりのスナップエンドウを食べるりつくんに驚いていた編集Oに、「Oさんも食べてみて!」と山木さん。言われるままにかじってみると、びっくりするほどの甘さ!「マメは採りたてにかなうものはないんです。どんな野菜もそうですが、採った瞬間からどんどん糖分が下がっていきますから!」

続くズッキーニは、切り口から水がしたたるほどの瑞々しさ。ふだんスーパーで買うものとは、まるで違う野菜のようです。これが野菜の生命力なんだ、と実感した瞬間でした。「その場で採れたてを食べるなんて最高の贅沢!」「久しぶりに土や植物に触れて、すっごく元気になれますね」と、編集部員たちの顔にも会心の笑顔が弾けます。

coleman_0526_6.jpgこの日、採らせてもらった野菜たち。三つ豆ファームの採りたて野菜セットは収穫の翌日~翌々日くらいには届くので、新鮮野菜のBBQもすぐに楽しめます!

旬の生命力と鮮度が最高の調味料!

収穫が終わったら、畑に隣接する休耕中の土地にテントやタープを張って、さっそく採りたて野菜の調理を開始!

coleman_0526_7.jpg料理を教えてくれた暖子さん。あたたかいお人柄にもほっこり。

「料理の腕に関係なく、野菜が新鮮ならそのままでも、塩をふって焼いたり茹でたりするだけで最高に美味しいんです。時短料理ってはやっていますけど、採りたての野菜を使うことがいちばんの時短かもしれませんね(笑)」と朗らかに笑う暖子さん。山木さんも「野菜の美味しさは旬と鮮度が何より大切。野菜も生き物ですから、採ってからも呼吸し続けています。呼吸でどんどんエネルギー(=糖分)を使っていくので、甘みはどんどん失われていくんですよ。採りたての空豆もびっくりするくらいうまいですから、一秒でも早く食べましょう!」と素早く直火で焼き始めます。

青い空の下で感じる畑の土や焼き空豆の香ばしい香りを感じながら、みんなでたくさんの野菜をカットしていきます。ふだんは面倒な料理の下ごしらえさえ、アウトドアでは楽しみのひとつ。野菜はざくざく大きめに。自然の中では大雑把なくらいがおいしく感じられます。

暖子さんには野菜のおすすめレシピもいくつか教わりました。

「簡単なものしかつくらないんです!」と照れ笑いをする暖子さんですが、その手料理はどれも、自然の甘みやコクが味わい深く絶品でした。

採れたての食材をシンプルな味付けで外でいただく。「これって、ものすごい幸せ!」と感動するY。ファームキャンプは食いしん坊編集も大満足の企画だったようです。

<ズッキーニのソテー>

coleman_0526_8.jpg材料:ニンニク、オリーブオイル、ズッキーニ、塩

作り方:ニンニクのみじん切りをオリーブオイルで炒め、輪切りにしたズッキーニを焼く。程よい焦げ目がついたところで塩をぱらぱらと振ればもう完成!

<トルティージャ(スペイン風オムレツ)>

coleman_0526_9.jpg材料:ニンニク、オリーブオイル、にんじん、玉ねぎ、ズッキーニ、カブ、スナックエンドウ(旬の野菜ならなんでもOK)、ハム、塩、チーズ、卵

作り方:熱したスキレット(またはフライパン)にオリーブオイルとつぶしたにんにくを投入。香りが出てきたらにんにくを取り除き、角切りにしたにんじん、玉ネギ、ズッキーニ、カブ、スナックエンドウを入れて炒める。火が通ったら塩を入れて味付けし、角切りにしたハムを加える。最後に小さく切ったチーズを混ぜて溶き卵を流し込み、ふっくら焼きあがるまで蓋をして焼く。

coleman_0526_10.jpgこの日のメニューは、ズッキーニのソテー、トルティージャ、焼き空豆、サラダ、モンゴルうどん。以前、MYLOHASの連載でも紹介したモンゴルうどん(作り方はこちら)はやっぱり絶品!

野菜に元気をもらった「リチャージキャンプ」

旬の野菜を自らの手で採り、わいわいと空の下で料理をし、気持ちのいい風を感じながらゆったりと食事を楽しみ、語り合う。そんなファームキャンプが教えてくれたのは、季節を感じることの楽しさや、自然の恵みを屋外で頬張ることの贅沢。都会ではなかなかできない体験は、リフレッシュどころか、心身が元気になるようなリチャージの時間となりました。

coleman_0526_11.jpg空の下、たくさん食べてたくさん笑った、幸せな一日でした。

「僕はもともと『都市と農村の交流』みたいなものをやりたくて。ここは東京からも日帰り圏内なので首都圏からもたくさんの方が農業体験に訪れてくれます。今は旬を感じづらい時代ですが、僕は自然のままに、旬の時期に旬の野菜しか作りません。それがいちばんおいしいし、栄養価も高いですから。この空豆だって、今だけ、ほんの2、3週間しか旬がないけど、だからこそ『あ~やっと来た~、空豆の季節。1年ぶりじゃん!』って、豆が枝についているのを見ると興奮してしまいます。それが春夏秋冬、野菜ごとに年間通してあるわけで、それってすごく楽しいんですよ」と、山木さん。

三つ豆ファームでは野菜の収穫や種まきなど旬の野菜イベントも開催されており、毎回大好評だそう。

「毎年7月下旬~8月上旬には畑に大きなかまどを設置して、ビール片手に、旬のえだ豆を採ったそばから茹でては食べるんです。これがもう最高で! 月イチくらいでそういうイベントをやりたいと思っています」

翌朝。

小鳥のさえずりにテントからはい出すと、まだひんやりとした空気のなか、野菜たちが静かに、でも力強く、緑の葉いっぱいに朝の光をうけとめていました。

つられたように、私たちも深呼吸。胸いっぱいに広がる、緑と土の新鮮な香り。生まれたての1日に、おのずと感謝の気持ちがあふれてきました。

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人間も朝の光をあびなくちゃ、と改めて感じるほど、朝の野菜たちはすくすくと元気でした。

たったの1泊2日。でも、心地よい疲労の中、編集部員たちの表情は出発前より明らかに晴れやか。季節をきちんと感じることができるアウトドアには「いまを楽しもう、がんばろう」という気持ちをくれるちからがありました。

次はどんなキャンプに行こうかな。

帰りの車中は、春夏秋冬さまざまなアウトドアの楽しみ方が満載の「CAMP IS」を見ながら、次のキャンプの話題で盛り上がりました。

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撮影/柳原久子 取材・文/湊 亜弥子