20150302_haruyasai5.jpg代謝が落ちやすい冬のあいだ、体がむくんだり、なんとなくカラダがぼんやりと重く感じるようになった、という人も多いでしょう。春の兆しが感じられるいま、そんなカラダをすっきりさせるためにとりいれたいのが、古来から日本で育っていた春野菜です。

日本原産の野菜


日本原産の野菜:うど・行者にんにく・せり・ふき・根みつば・みょうが・くわい

大型スーパーに足をはこぶと、見たこともない野菜がならんでいることがあります。新種の野菜は年々増えていきますし、子どものころにはなじみの薄かったアボカドやパプリカは、もはや食卓にかかせない食材になってきました。

それでは逆に、日本原産の野菜にはなにがあるのでしょうか。和食にかかせないねぎ? それとも里芋? わたしたちの世代では、はっきりと答えられない人がほとんどかもしれません。現在、国内で栽培される野菜の数はおよそ150種類。そのうち9割以上は外国から入ってきたもの。日本原産とされるのは、片手で数えられるくらいの野菜しかありません。

山野菜のデトックス作用

冬眠から目覚めた熊は、最初にふきのとうを食べるという説があります。冬眠でなまったカラダを、しゃっきりとした苦みで覚ますのかもしれません。さわやかな苦みと香りは、こどもの頃にはなかなか好きになれなかったかもしれませんが、滋味あふれる風味に、今ならきっと美味しさを感じられるはずです。

旬の野菜の栄養事典」によると、うどや、せり、ふきなど山野菜に含まれる苦みは、肝臓の働きを促し、デトックス作用があるといいます。

おすすめしたいのは、やはりシンプルな天ぷら。山野菜の苦みを味わうために塩でいただきたいですね。独特の風味が苦手というかたは、じっくり蒸し煮にして火を通して甘みを引き出したり、油を使ってコクを出すとクセがやわらぐので食べやすくなります。

日本人がはるか昔から春の味として親しんできた山野菜。春苦味、夏は酢の物、秋辛味、冬は油と合点して食え」というのは、明治時代の食養家・石塚左玄の言葉カラダを内側からリフレッシュさせて、新年度を迎える準備をはじめましょう。

[旬の野菜の栄養事典]

green-salad via Shutterstock

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