毎月決まってブルーになってしまうPMS(月経前症候群)や生理痛。実は、アロマの力でつらさを和らげることができるのだとか。
医療の現場でも注目される、アロマテラピー
「PMSや生理痛がつらいときは受診をお勧めしますが、自分でできるケアとして、生活のなかにアロマテラピーを取り入れるのもひとつの手です」。そう話すのは、婦人科医の國井優衣子先生。
たとえば「ゼラニウム」に含まれる成分は、痛みを和らげるといわれており、情緒を安定させてくれるはたらきもあるので、生理時の気分の落ち込みにも有効。また「クラリセージ」にはネガティブな感情を抑えて気持ちを落ち着かせるはたらきがあるので、PMSが気になるかたにはよいと思います。
國井先生によると、産科ではお産のつらい陣痛のとき、婦人科では、月経痛やPMSをはじめ、更年期の諸症状など、医療の現場にもアロマのリラックス効果や鎮痛鎮静作用を活用することがあるのだそう。
よい香りを嗅いで患者さんが「あぁ、安らぐなぁ」と感じる。アロマテラピーの最大のよさはそのリラックス効果にあると思います。
最近では代替医療という考えが生まれていますが、アロマテラピーには西洋医学で治療できない領域や、精神疾患などをサポートする力があると考えています。
歴史的にも、ヨーロッパでは古くから芳香植物を使った民間療法が行われ、20世紀になってからはアロマテラピーとして医療に取り入れられています。日本でも最近はアロマテラピーの研究が進み、その効果への注目が高まっています。
アロマテラピーを学ぶいちばんの近道
アロマテラピーについて詳しく知りたい、と思ったら検定試験に挑戦してみるのがおすすめです。「アロマテラピー検定」は、これまで累計37万人以上が受けている日本で最もメジャーなアロマテラピーに関する資格。合格率はなんと約90%。体系的にまとめられた『アロマテラピー検定 公式テキスト』で学べば、独学でも正しい知識が効率よくしっかりと身に付きます。
たとえば、さきほどのPMSや生理痛のなやみについても公式テキストに書かれています。
月経痛や月経前症候群があったり、月経リズムがアンバランスな場合には、ラベンダー精油、クラリセージ精油、ジュニパーベリー精油、ゼラニウム精油、ローズオットー精油などがよいでしょう。
(中略)
月経の問題にはストレスや生活リズムが影響するため、ふだんから芳香浴法や沐浴法などで気分転換を行い、全身のトリートメント法で身体の強ばりを緩めましょう。
(『アロマテラピー検定 公式テキスト 1級』p65より引用)
テキストには、冷え性や肩こり、花粉症など、私たちの気になるなやみをケアする方法も。アロマテラピーの知識を身につければ、ちょっとした不調を自分でケアできるだけでなく、家族の体調に最適な精油を選んだり、ナチュラルコスメのなかから自分に合ったものを見分けやすくなるなど、いいことがたくさんありそうです。
「アロマテラピー検定」は2級と1級があり、毎年5月と11月に、全国各地(34都市)の会場で実施されています。年齢・経験等の制限はなく、1級からでも受験可能です。
趣味として楽しむのはもちろん、今の仕事に役立てたり、ステップアップすることで、アロマ教室の講師やアロマセラピストという道が開けるかもしれません。
香りで癒すだけでなく、健康もサポートしてくれるアロマテラピー。正しい知識を増やすことで、毎日の暮らしがもっと豊かになりそうです。
國井優衣子先生
神奈川県横浜市出身。日本産婦人科学会専門医。8年間、順天堂大学医学部付属順天堂病院産婦人科学教室に勤務。大学では、産婦人科腫瘍を専門にするチームに在籍。現在は、横浜市青葉区たまプラーザにある産婦人科クリニックさくらをはじめ、都内近郊のクリニックにて、産婦人科外来診療に従事。
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