味噌の主原料である大豆のたんぱく質は非常に優れているものの、実は、通常の加熱調理では消化しにくいものでもあります。冷や奴などを食べるときに、消化を促し体を温める生姜を合わせるのはそのため。でも、発酵させた大豆なら、消化吸収しやすい形に変化しています。味噌として大豆を摂るのは理にかなっている、というわけです。
また、味噌はどれも体を温める性質がありますが、マクロビオティックでは、豆味噌、米味噌、麦味噌の順でよりその性質が強いとされています。冬はこっくりとした赤味噌のお味噌汁、夏はさっぱりとした麦味噌のお味噌汁がおいしいなと感じませんか? 我が家では冬に1年分の米味噌を仕込みますが、夏には麦味噌を買い足したり、冬には豆味噌を買い足したりして季節ごとの味わいを楽しんでいます。
季節の手しごと:冬の味噌づくり
味噌づくりに必要な材料は、大豆、麹、塩。これだけです。だから、味噌を購入するときは、原材料をチェックし、これだけで作られた物を選びます。豆味噌なら「大豆、食塩」、米味噌なら「大豆、米、食塩」、麦味噌なら「大豆、麦、食塩」の表記です。
味噌づくりは難しいものではありません。茹でた大豆をつぶして、麹と塩と混ぜ合わせたら、あとは発酵を待つだけ。ぜひトライしてみてください。
味噌のつくり方
<材料(5kg分)>
大豆 1kg麹 1kg塩 400g
<つくり方>
1.大豆を軽く洗い、3倍の水に一晩浸す。2.大豆を柔らかくなるまで煮る。沸騰するまで強火にし、アクがでてきたらすくう。弱火にし、親指と薬指で軽くつぶれるくらいの硬さになるまで煮る(5時間程度)。3.大豆が熱いうちにつぶす。マッシャーやすり鉢がおすすめだが、フードプロセッサーを使ってもOK。煮汁を足しながら、好みの硬さにする。4.麹を手でやさしくほぐし、塩を加えて全体に塩が行きわたるように混ぜておく。5.3に4を加えて手でよく混ぜる。6.空気を抜くようにしながら、ソフトボールくらいの大きさに丸める。7.保存容器の底に塩大さじ1(分量外)をまんべんなく振り、6を投げ入れる(投げ入れることで空気を抜く)。8.上から拳で押し付けるようにしてさらに空気を抜き、表面をならして塩大さじ1(分量外)をまんべんなく振る。9.酒粕を表面に敷き詰め、ラップで密閉し、蓋を閉じる。10.10〜12月頃まで、直射日光が当たらない涼しい場所に置く。
晩秋にふたを開けると、酒粕がたまりを吸ってこんな感じに。白っぽいものは、カビではなく産膜酵母です。
<ポイント>
・味噌はいつでも仕込む事ができますが、冬の寒い時期につくると、空気中の雑菌が少なく失敗しにくいと言われています。・雑菌が入るとカビの原因になるので、使用する器具は煮沸するか、焼酎などで消毒しておきましょう。・素材の味がそのまま味噌になります。とくに、まろやかな塩を選ぶと、味噌の味もまろやかになります。・梅雨〜夏にかけてはカビが発生しやすいので、時々ふたを開けて確認します。・青っぽいカビが生えていたら、取り除き、塩を振っておきます。・晩秋〜初冬に食べ頃になります。酒粕は以前紹介した「たまり酒粕」になっています。酒粕だけよけておきましょう。
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