塩麹のブームで一般的になった「麹」。麹は、蒸した米に麹菌をまぶして発酵させた日本の伝統的な発酵食品で、味噌や醤油を作るときにも使います。味噌作りの時期に合わせて店頭に麹が並ぶようになるため、麹というと冬のもの、というイメージもあるようです。

でも、実は麹は体を冷やす性質があります。塩麹などを寒い季節に取り入れるときは、根菜や生姜などと合わせて使い、加熱調理するのがおすすめです。また、麹で作った甘酒は、飲む点滴とも言われるほど栄養価の高い物ですが、これは伝統的には夏バテ対策として用いられたもの。体を温める性質はなく、やや冷やす性質があります。寒い季節に体を温めるために飲むようなイメージもありますが、甘い物を飲むのであれば、白砂糖で甘みをつけたココアなどを飲むよりは体が冷えなくていい、というくらいな感じでしょうか。

今日食べたもの:いちご甘酒

麹を使って甘酒を作りました。これからの季節の甘味料としては、甘酒がおすすめです。白砂糖だけでなく、てんさい糖やメープルシロップなどにくらべても、甘酒は体を冷やす性質が弱いのです。出来上がった甘酒は、料理やお菓子作りのときに甘みとして使ったり、夏は凍らせてシャーベットとして食べたり。

作り方は、とても簡単。と同量か少し多いくらいのお粥(玄米粥でも作れますが白米粥のほうがより甘みが強くなります)を混ぜ合わせて50℃くらいでひと晩保温するだけ。お粥がまだ熱いうちに麹を混ぜると菌が死んでしまうので、50℃くらいに冷めてから混ぜましょう。

保温の仕方はいろいろありますが、保温ができる水筒やポットに入れたり、炊飯器を保温モードにして蓋を開けたままにしておいたりと、それぞれの事情に合わせた方法でOKです。私の場合は、炊飯器やポットがないので、厚手の鍋に入れてこたつの中やホットカーペットの上に置いておきます。

甘い香りがして、麹の粒が柔らかくなったときができあがり。麹は生き物なので、何時間で必ずできる、というものではないのです。甘みが足りなかったり、粒が硬かったりした場合は、もう少し時間をおいてみましょう。保温が上手にできなくて温度が多少低くなったとしても、時間をかければちゃんと発酵してくれます。

できあがった甘酒に、つぶしたいちごを入れたものがいちご甘酒です。冷やしてもおいしいですが、冬はあつあつにして飲むのがおすすめです。

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