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夜空を巡る星たちの光跡をとらえた作品はまるで名画のよう。アプリコット色の大地と立ち枯れた木々が、現地の空気感をこちら側につたえてくれている。

みなさん、こんにちは。アストロ・コミュニケーターの景山えりかです。

星を見るとき、大抵は夜空を見上げますよね。なぜ見上げるのでしょう? それは、自分の目の高さよりも下には星が見えないから。星は頭上で輝くもの。そんな固定概念もあるかもしれません。

星の淡い光をかき消さないために

けれど本来は、地平線ぎりぎりのところにも星は見えます。いつだって星たちは、地球を包みこむようにして輝いているのです。それなのに、毎晩のように満天の星を楽しめないのは、過剰な夜間照明が夜空を明るくし、星の淡い光をかき消しているため。このように、人工の灯りが星空に与えている悪影響を「光害(ひかりがい)」といいます。

光害問題に取りくむ「国際ダークスカイ協会」は、暗い夜空の保護・保存を目指して活動している世界最大の組織。非常に美しい星空や環境をもつ地域を「星空保護区」として認定していますが、なかでも評価がいちばん高い「ゴールドステータス」に指定されているのは、地球上でたった3か所だけ!(2014年8月31日現在)

そのうちのひとつ、ナミブ砂漠の星空を目の当たりにできるのが、現在開催中の「コニカミノルタプラザ特別企画 ナミブ砂漠に広がる星空展」です。

砂漠に広がる原始的な星空風景

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夜明けを迎えようとしている空が、漆黒からブルーに変化する瞬間。ナミビア共和国では、街から少し離れるだけで、このような星空に出合えるそう。

アフリカ南西部・ナミビア共和国にあるナミブ砂漠は、真っ暗な夜空が広がる特別な場所。視界をさえぎるものも一切なく、360度地平線が見渡せて、ここで見る星空はまるで天然のプラネタリウム! 天体写真家・榎本司さんによって切り取られたナミブの星空は、アプリコット色の砂と漆黒の夜空のコントラストが美しく、たくさんの星たちが写真いっぱいにほとばしるように輝いています。

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中央に見えるのは太陽ではなく月。西の地平線に沈もうとしている月の明かりによって照らされた砂漠の表面には、風が刻んだ文様が美しく波打っている。

大地から立ち上る迫力満点の天の川、大小マゼラン銀河、北半球で見慣れた星座が逆さまになって輝く様子など、見どころもいっぱい。作品をじっと眺めているだけで、砂漠の乾いた空気がつたわってくるようで、私たちを一気に南半球までトリップさせてくれます。

現地の言葉で「ナミビア」とは、「人のいない土地、何もない土地」という意味。ナミビア共和国は、アフリカ大陸のなかでもっとも人口密度が低い国で、もともと人工の灯りは少ないものの、さらに外灯にカバーをかけたり設置方法を工夫するなどして、美しい星空を守るための取りくみが実践されています。ちなみに東京都心の夜空は、ナミブの夜空より200倍以上も明るいのだそうです。

星空を守り、保存する努力をしなければ、やがて失われてしまうかもしれないという現実に直面している時代を私たちは生きています。美しい星空と共存しながら、未来に残すために。「ナミブ砂漠に広がる星空展」は、私たちの暮らしと星空の関係を見直すきっかけを与えてくれます。

コニカミノルタプラザ特別企画 ナミブ砂漠に広がる星空展
期間:2014年11月1日(土)~11月24日(月・祝)
時間:10:30~19:00
会場:コニカミノルタプラザ ギャラリーA(東京都新宿区新宿3-26-11 新宿高野ビル4F)
交通:JR新宿駅東口、地下鉄丸の内線新宿駅A7出口から徒歩1分
アクセス
※期間中無休・入場無料