60年に一度、縁結びの神様のお引越し! 出雲大社「平成の大遷宮」

60年に一度、縁結びの神様のお引越し! 出雲大社「平成の大遷宮」

20130510izumo_1.jpg

「縁結びの神様」「福の神様」としても名高い大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)を祀る「出雲大社」にとって、今年は60年に一度の特別な年。5年がかりの「平成の大遷宮」に伴う神事が、今月クライマックスを迎えます!

5月10日の夜(今夜!)、出雲大社では60年に一度の「本殿遷座祭」が行われ、国宝・本殿の改修に伴って仮殿に移されていたご神体が、再び本殿に迎えられます。そんな記念すべきタイミングを前に、出雲大社・遷宮についてご紹介します。


「出雲大社」とは?

20130510izumo_2.jpg

出雲大社は一般には「いずもたいしゃ」と呼ばれていますが、「いずもおおやしろ」が正式名称です。かつては「大社」といえば一般的に「出雲大社」のことを意味しました。

「古事記」に記される国譲り神話によると、国作りを進めた大国主大神が天照大神の求めに応じて国土を譲る条件として造営された天日隅宮が出雲大社の起源といわれています。

象徴的なのは、8丈(24m)という本殿の高さと、太さ3m、長さ8m、重さ1,500kgという拝殿の大注連縄の大きさ

20130510izumo_3.jpg

社殿の高さについては諸説あるものの、古くは高層建築の順位で、奈良・東大寺よりも高いという記載があることから45m以上の高さをほこった時代もあるのだそう。また、あまりにも高層神殿であるため、出雲大社の社殿が転倒したという記録が度々残されています。


「遷宮」とは?

遷宮とは、神殿の改修造営に際して神霊をお遷しすること。2013年は、出雲大社の「平成の大遷宮」と、伊勢神宮の「式年遷宮」が重なる大きな節目の年として、注目が集まっています。


出雲大社と伊勢神宮の遷宮の違いは?

伊勢神宮の遷宮は20年に一度の「式年制」。
対する出雲大社の遷宮は、日本書紀などの記録によると、中世には老朽化による転倒・倒壊に伴う遷宮で、式年制ではなかったのだそう。転倒、仮殿造営、巨大神宮の正殿造営というサイクルであったため、遷宮の間隔が一定ではない時代がしばらく続き、1609年以降に60~70年おきに行われるようになりました。


なぜ遷宮を行うの?

お宮を新しくし、原初の形を再生することは、そこに新たな生命を吹き込む営みです。神殿が新しくなる事で、神様は御光を増し、その御力がさらに高まります。「遷宮」は、これを繰り返すことで、永遠のご神威を祈願する意味をもちます。

木の神殿は、長持ちするものの、人の命と同様に、永遠ではありません。その有限性を否定せず、有限なものを脈々と次世代へつないでいくことに価値を認め、儀式化したのが遷宮。次世代へのつながりに永遠性が求められました。

60年は人の還暦とも重なり、社殿を新しくすることで再び清新で霊威あふれるものになり、神様のよみがえりも果たします。

大遷宮で修造される対象は、本殿などの社だけでなく、建造物の装飾など細部にまで及びます。また、神様の衣装や持ち物も全て真新しく穢れのないものにします。これも全て神様の御力のさらなる高まりを祈るためなのだそう。


60年に一度の「本殿鎮座祭」はいよいよ今夜

出雲大社「平成の大遷宮」は、2008年4月に行われた大国主の神が本殿から仮殿へと遷る「仮殿遷座祭」にはじまり、今年5月の「本殿遷座祭」でクライマックスをむかえます。

5月10日(金)19時からの本殿遷座祭では、神職が白い絹垣でご神体を覆い、本殿の周囲を1周したのち本殿で神事が営まれます。

その後、翌日には「本殿遷座奉幣祭」、12日より「本殿遷座奉祝祭」が執り行われますが、これらのお祭りへの参列は出雲大社からご案内される方々限定です。


これから楽しめる「平成の大遷宮」関連企画

(1)出雲大社「平成の大遷宮」奉祝行事

「本殿遷座祭」を記念して、出雲大社「平成の大遷宮」奉祝行事が29日間連続で上演されます。

5月12日から6月9日までの間、出雲大社東神苑に「東神苑 特設ステージ」が設置され、出雲神楽・石見神楽など島根県の伝統芸能が上演される他、東日本大震災被災地の伝統芸能、能・狂言、舞楽、雅楽などの日本古来の芸能、演劇や朗読、コンサートなど、様々なジャンルの奉祝行事が多数予定されています。

この他、出雲大社荒垣内や松の参道などでも伝統行事や流鏑馬などの奉納行事が一般に公開されています。

20130510izumo_5.jpg(2)出雲大社をテーマにした全国初の展覧会「平成の大遷宮 出雲大社展」 

島根県立古代出雲歴史博物館では、出雲大社をテーマにした全国初の特別展『平成の大遷宮 出雲大社展」が6月16日まで開催。

出雲大社や全国の神社に伝わる宝物、文化財など計140点が展示されている他、今月から新たに国宝「秋野鹿蒔絵手箱」や「本居宣長六十一歳自画自賛像」などの貴重な文化財11点が公開されています。

寛文造営の際、出雲大社の本殿天井に描かれていた大きな「八雲図下絵」は初公開で、一見の価値があります!

出雲大社の遷宮には、様々な困難を克服して文化財を守り、後世へ伝える精神が脈々と受け継がれています。

この60年に一度の出雲大社最大の祭典を一目見ようと、国内はもちろん、世界中からも多くの観光客が出雲を訪れています。私は、今年3月に出雲を訪れましたが、「本殿鎮座祭」を終え、神様の力が一段と高まった出雲大社を近々再訪・参拝したいと思っています!

[出雲大社]
住所:〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東195
TEL:(0853)53-3100
交通・アクセス>>


大きな地図で見る

[平成の大遷宮 出雲大社展]
開催日時:2013年4月12日(金)~6月16日(日)9:00~18:00
     ※入館は、閉館時間の30分前まで
     会期中の休館日/4月16日(火)、5月21日(火)
     会期中、展示替えがあります。
会 場:島根県立古代出雲歴史博物館 特別展示室
観覧料:一般 特別展 1,000円
住 所:〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東99番地4
TEL:(0853)53-8600


大きな地図で見る


(神森真理子)

60年に一度、縁結びの神様のお引越し! 出雲大社「平成の大遷宮」

この記事を気に入ったら、
いいね!しよう。

Facebookで最新情報をお届けします。