
青葉がまぶしい、さわやかな季節! 天気のいい日は、シフォンやジョーゼットの軽やかな服を着て、颯爽と街を歩いてみたいものですね。でも、服やメークが素晴らしくても、歩き方がギクシャクしていたら……どんなきれいな人でも、魅力は半減、いえ、壊滅状態になってしまうのではないでしょうか?では、どうしたら軽やかに若々しく歩くことができるでしょう? それには、1にも2にも、股関節周りのケアです。股関節は、ひじや膝と違って存在がわかりにくい部分ですが、人間のカラダのなかで最大の関節です。そして上半身と下半身をつなぐジョイントであり、人のカラダをまっすぐ立てるための支えでもあります。まさに人体の要、というポジションにありながら、股関節はダメージも受けやすく、普通に歩くだけでも、何と体重の3〜5倍の負荷が股関節にはかかっているのだそうです。そしてひとたび股関節が支障をきたすと、カラダのバランスは崩れ、腰やひざ、足首などの関節にも影響し、痛みもさることながら、見た目にも老いた感じのシルエットになってしまうのです。そんな脆い股関節を守るためにと、股関節のスーパードクターである石部基実先生が、著書『
「老けない体」は股関節で決まる!』の中で提唱するのは,股関節まわりの筋肉を鍛える「グッド歩行」です。美しく歩くことが基本の社交ダンスやタンゴなどでは、レッスンのはじめに必ず鏡に向かって歩くのですが、それとも共通点のある「グッド歩行」は、見た目の美しさだけでなく、股関節のパフォーマンス向上のためには最適な歩き方とも言えるでしょう。これはもう、すぐにでも実行しなくては!普段私たちは,移動の手段として無意識のうちに歩いていると思いますが、自己流の歩き方をいったんリセットして、最初に地面につくのは、かかとから。徐々に重心をつま先に移し、前方に体重を移動する。後ろになった足のかかとが上がり、前進してかかとから着地。という方法を意識して歩いてみます。このとき上半身をまっすぐ保つことで、自然に美しい姿勢をつくることができます。このまっすぐというのは、いわゆる「気をつけ」の体勢ではなく、天井から一本の糸で吊るされた状態をイメージしてみます。あるいは、頭の上に本を載せて落とさないように歩く、というのも、肩の力の抜けた、自然なまっすぐを体感するためにはいいでしょう。自分がきちんと歩けているか、ショーウィンドーや大きな鏡に歩く姿を映して、前から横から、チェックしてみるといいですね。また、足の運びを確認するために、スローモーションで歩いてみることも大事です。こうすることで、今まで自分が気づくことのなかった歩き方の癖を発見することも。きれいに歩けるようになると、ウォーキングなども楽しくなりますね。まちがった歩き方でのウォーキングは、成果もあがらないし、関節にもよくありませんが、この歩き方だと関節に無理がなく、たくさん歩いても疲れの出方が違います。さらに継続的に歩くことで、股関節周りの筋肉が鍛えられ、衰え知らずの股関節をキープすることができます。さあ,新緑の街を正しく楽しく歩いて、思わず皆が振り返るような「ウォーキング美人」を目指しましょう![
「老けない体」は股関節で決まる!]
text by 松田朝子--------------------------------------------------------------------------------
旅行作家・トラベルジャーナリスト。日本旅行作家協会所属。旅と女性のよりよい関係を追求することから、国内外のアンチエイジング、ビューティーなどを研究。女性旅行作家たちのサイト「女性の旅研究会」管理人。著作「旅先だとどうして彼は不機嫌になるの」(自由国民社刊)