美肌になるための悲惨な代償
新しい化粧品のパッケージを開けるときの幸せな気持ちは、女性なら誰しも味わったことがあるに違いない。
洗顔をして、基礎化粧品をつけたあと、肌に手のひらを押し付けると、ピトッと吸いつく。コレよコレ。この感覚ですよ。そして、朝目覚めて、ファンデーションをつければ、陶器のような肌ができあがる。化粧品ありがたや。
化粧品を選ぶときの基準といえば、使い心地(コジャレタ言葉で言えばテクスチャーってやつですか)、香り、パッケージデザイン、ブランド、といったところがメインになる。「成分はなにか」などの安全性をチェックすることはほとんどない。だって使ってみればわかるもの。お肌はこんなに喜んでるワ!と思うからだ。
では、日ごろ私たちが、面倒でパスしがちな話を取り上げたい。現在、多くの化粧品に含まれている「合成界面活性剤」「合成ポリマー」についてである。
界面活性剤には、水分と油分を混ぜ合わせる働きがある。基礎化粧品のトロッとした感触をつくるために使われることも多い。さらに、皮膚のバリアゾーンを突き破る力を持っているおかげで、美白や保湿などの有効成分が肌の深部に届く。肌が内側からキレイに!ってやつだ。
裏を返せば、有害物質もどんどん肌に浸透し、蓄積されてしまうということ。メーカーの多くは、安価な石油系の合成界面活性剤を使っていると聞けば、体にせっせと石油を蓄積してるのかオイッ、と気づきゾゾッとくる。
一方、合成ポリマーは、顔の表面に合成の膜をつくる。顔をビニールでコーティングしているようなもんだ。合成ポリマー入りのファンデ、シャンプーやリンスがつくる、ツヤ肌、サラサラヘアは、人工膜の賜物(たまもの)なのである。この膜を引っぱがす強力クレンジングにもまた、合成界面活性剤が使われていることが多い。
頭のてっぺんから禿げるのは、シャンプーとリンスを頭頂部にたっぷりつけるからだという説もある。合成界面活性剤も、合成ポリマーも使われるようになってから歴史が浅く、使い続けたらどうなるかは、自分の体で知るしかない。魔法のように美しくなる最近の化粧品だが、魔法がとけたあとのことは誰も教えてくれないのだ。
現代社会に生きる以上、人体に悪いものとも共存していかなくてはならない。あまり神経質になりすぎても、人生つまらなくなる。でも、知っちゃったからには、やっぱり気になる。
天然成分にこだわる化粧品もたくさんあるから、一度チェックしてみてはいかがだろう。
やはり化粧品は安心して、浮かれ気分で使いたいものだ。
(TEXT:平瀬菜穂子)
平瀬菜穂子が担当する「こちら文化情報検究所」
http://ocntoday.blogzine.jp/column/








































