アウドドア好きの彼と、インドア派の彼女とのすれ違い
沖縄本島北部の東海沿いにあるサンライジングプチホテルへと、直美は大輔と3泊4日でバカンスを過ごすために向かった。
大輔と付き合ってから半年。
キャンプや釣りなどのアウトドア好きの彼と、映画鑑賞や料理、読書が趣味の私とではうまくいかないかもしれないと、直美は大輔との恋の行方を危ぶんだ。
大のアウトドア派の大輔はキャンプだ、ダイビングだと休日のたびにどこかへ出かける。
デートは週の中ぐらいに帰宅途中の駅で待ち合わせ。ご飯を食べながらも話はもっぱら大輔のアウトドアライフの話ばかり。
たまに直美が観た映画の話題をしても、今度二人で映画を!というノリにもならず、直美は大輔との心の隔たりを感じ続けていた。
そんなある日――
「夏休みに沖縄へ行こう!サンライジングプチホテルでエコツアーをしよう!」とアウトドアバカンスにはしゃぐ大輔とは反対に、直美は躊躇した。
「サンライジングプチホテルは『東村』という沖縄本島北部“やんばる”の東海岸にあって、西海岸にくらべて山の多い地形、他の地域から隔絶されていて、昔は陸の孤島とも呼ばれていたんだ。72%は森林で、天然記念物指定の動植物なんかが生息する貴重な自然環境でのエコツアーは楽しいよ」と熱っぽく語る大輔。
「実は夏休みが終わると、僕は主任になるんだ。思う存分にアウトドアを楽しめなくなるかも」。
28歳最後の夏を、直美と過ごしたいという彼の言葉に直美は胸が熱くなった。
「アウトドアバカンスは初めてだけど、連れて行ってね」。
地鶏料理にカヌーツアー!感動の沖縄バカンス
サンライジングプチホテルに到着した二人は、まずやんばるの大自然で育まれた、安全・安心の素材を活かした洋風レストラン“プチレス・ピッツァ”へ。
今帰仁黄金鳥(なきじんぐがにどり)という地鶏料理に、直美はにっこり。
レストランには東海岸の海風がそよいで、心地よかった。
直美はこのまま午後のお茶を飲みながら、ゆっくりと風に吹かれていたかったが、
「エコツアーに行くよ」と大輔に促されて、重い腰をあげた。
全室オーシャンビューのサンライジングプチホテルでは、沖縄の大自然を体感するカヌーツアーやトレッキング、
そして、東村の文化や農業体験ツアーと豊富なメニューで宿泊客を歓待している。
最初に参加したエコツアーは人気?1の『沖縄本島最大規模を誇る国指定天然記念物の慶佐次川マングローブカヌーツアー』だった。
初めて乗るカヌーに、直美はドキドキ。
大輔が漕ぐカヌーが川を上っていく。
ゆっくりした気分でパドルを漕いでいくと、豊かな自然が出迎えてくれた。
スムーズにカヌーを操る大輔は、とても頼もしく見えた。
「こんにちは」
と川を下ってきた女性二人連れが、すれ違う時に直美と大輔に挨拶をした。
大輔は愛嬌たっぷりに挨拶を返し、女性らは楽しそうに笑った。
直美はフクザツな気持になった。
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すれ違いの二人に訪れる穏やかな時間は、沖縄の自然からの贈り物




