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2008.10.02
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エコ

画期的なフードバンクを日本に広める[セカンドハーベスト・ジャパン]

みなさんは「フードバンク」という言葉を聞いたことがありますか?これはアメリカで40年ほど前に始まった、市場に出すことができず廃棄する運命だったけれど、人々が消費するのに十分な安全性を持った食品をメーカーや個人から集め、それを食べ物に困っている人たちに再分配する仕組みです。2002年にNPO法人として活動を始めたセカンドハーベスト・ジャパンは、このフードバンクの仕組みを日本に広めた立役者です。

セカンドハーベスト・ジャパンは、食品製造業者や輸入業者、レストラン、個人から食品を集めています。
「日本では毎日、消費に耐えうる食料の1/3が廃棄されています。フードバンクを利用することで、今まで廃棄にかかっていたお金がかからないので費用の節約になるし、廃棄することへの罪悪感が消え、社会貢献の意識が芽生えます。支援先の人々への食品の広報活動にもなります。食品を寄付する企業側にもメリットが多いのです」(理事長・マクジントン E.チャールズさん)。
現在は、ハーゲンダッツ、日本ケロッグ、キューピー、ハインツなど、おなじみの企業も食料を提供しています。集まる食品は消費期限が近いというより「中身は無事だったけれど配送の箱が少し壊れてしまったから」といった理由で送られることが多いそうです。

集まった食品の分配方法は大きく3つ。1つ目は毎週土曜日の炊き出し。ボランティアと共に500人分の食事を用意し、車に乗せて上野公園に持って行きます。2つ目は、2週間に1度、宅急便で食料のセットを送るハーベストパントリー活動。送付先は約50世帯。難民支援協会から紹介される、難民認定を待っていて日本でぎりぎりの生活をしているエチオピアやミャンマー出身の外国人、日本人やフィリピン人の母子家庭などです。送る期間は基本的に3ヶ月ですが、必要な場合はその後も送り続けるかたちをとっています。3つ目は、児童養護施設、女性シェルター、コミュニティセンター、支援施設や福祉施設などの提携団体にまとめて食品を送るフードバンク活動。これが量としては一番多く、送り先も関東だけでなく、名古屋や大阪にも毎月約2トンずつ送っています。
「配る相手はホームレスの方がほとんどでは?と言われることが多いのですが、実はホームレスの方は全体の4%。実際は高齢者や母子家庭が多く、餓死寸前のぎりぎりの状態の方もいます」(チャールズさん)。
事情があって十分な食べ物を手に入れられない人々にとって、フードバンクは命をつないでくれる仕組みなのです。

セカンドハーベスト・ジャパンはしっかりした事業計画を作り、将来のビジョンを明確に描いています。この将来性の高さを支持し、食品メーカー以外の企業も資金援助や商用車の提供をしているので、順調に活動を続けられています。40人程度いるボランティアも、活動に欠かせない存在です。今後は、フードバンクのシステムを作りたいという人を全国から募り、支援をおこない、日本各地にフードバンクを広げたいそうです。また、アメリカなどにある誰でも困った時に訪れることができる食べ物の保管・提供センターを設立したい、とのこと。食べ物が無駄にならず、いい意味でみんなが得をするフードバンクの仕組みは、これからどんどん盛り上がりそうです。

取材・文:阿久津美穂(Slow Media Works代表)

セカンドハーベスト・ジャパン
http://www.2hj.org

チャールズさん
チャールズさんによる配達
食品の積み込み

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