安心できる食品をネットで気軽に注文できるOisix(おいしっくす)。農薬や化学肥料に頼らない農産物が自慢です。注文の窓口は「ネットのみ、カタログなし」。ここにもこだわりがあります。自然食品の宅配便といえば「季節の野菜セット」のような形で販売されることが多いものです。時期によっては毎週同じものが届いてしまうこともあります。
「せっかくオーガニックに興味を持っていただいても、毎回同じものが来ては飽きてしまいます。セット販売ではなく内容の違うものをお客さんがひとつひとつ注文できるようにしました。出荷の手間ひまはかかりますがカタログを作るコストをここにまわしています」と広報の三嶋国明さん。
不安定な生鮮品の受注をカバーすることもネットなら可能です。たとえば台風などで落下したキズありリンゴなどをネットで緊急販売するなどスピーディな対応もできます。野菜には多少曲がったり、小さかったりというものもあります。形が不ぞろいでも味に変わりはありません。せっかく丹精こめて作ったオーガニック野菜をむだにしないよう「ふぞろいな野菜たち」というコーナーも設けています。こちらは3割程度価格が安くかなりのお買い得です。
また、昔からその土地に根ざしてきた伝統野菜の復活にも力を注いでいます。大量生産が進み現代の野菜の味は薄くなったといわれています。これに対し伝統野菜は苦味やくせがあるもの。個性的なこれら日本古来の種を後世に残すため、積極的に生産に取り組み「リバイバル・ベジタブル」というコーナーで販売もしています。
おいしかった!とお客さんが思う生産者を投票で選ぶ「農家・オブザイヤー」も毎年開催しています。約1000名の生産者たちはここを目指してがんばっています。今年度大賞をとったのはセロリやにんじんなど癖のある野菜を作っている生産者の方。にんじんは柿のような味わい、セロリは甘みがあり味が濃く人気が高いのだとか。子どもの野菜嫌いをなくすため野菜作りに取り組んでいるそうです。
Oisixでは注文して3日〜約1週間で品物が届きます。現在会員数は約3万人。家庭と仕事を持っている忙しい女性たちの強い味方です。
食はわたしたちが生きるうえでなくてはならないものです。からだにいいものも提供するニーズも求められていますが大規模な企業はまだ少ない昨今です。
「みなさんの健康にもいい、生産者にも喜ばれる、いいことをしていると実感できる仕事で気持ちがいい」という社内からの声も聞くことができました。いきいきとした発言に今後ますます伸びていくだろう勢いを感じます。
取材・文:環境ライター・鞍作トリ


