昭和シェルソーラー株式会社は、昭和シェル石油グループの一員として、オイルショックが起きた1970年代からいち早く太陽光発電の研究を進めてきた企業です。その中でも、最近注目を浴びている技術が、CIS太陽電池「Solacis(ソラシス)」。その技術の高さが認められ、経済産業省資源エネルギー庁が毎年おこなっている、新エネルギー機器とその導入事例を表彰する「新エネ大賞」の経済産業大臣賞を受賞しました。
次世代型のCIS薄膜太陽電池であるソラシスは、太陽電池の現在の主流であるシリコンを使ったものとは全く違う技術、素材、工程で作られています。
「シリコンを使った太陽電池は世界的なシリコン不足で入手しにくくなっていますし、製造工程や技術改善によるコストの削減や性能の向上が難しくなってきています。これに対し、私たちが15年前に研究開発に着手し、2007年から量産化を開始したソラシスは、シリコンを使わないこと、生産の工程が少ないことから、コスト削減の可能性が期待されています。今は工場の規模が小さいのでシリコンを使った太陽電池と同じくらいの値段ですが、生産規模を拡大すればもっとコストを削減できる可能性があります」(昭和シェルソーラー株式会社 営業部・柏木淳さん)とのこと。将来性が高い技術なんですね。
また、生産の工程が少なくなるということは、それだけ太陽電池を作るのに必要なエネルギーが少なくて済みます。そのため、よりエコに太陽電池が生産できるのもメリットの1つ。製造時にかかるエネルギー量が、太陽電池により発電されるエネルギーによって回収されるまでの期間を示す「EPT=エネルギー・ペイバック・タイム」も、従来のシリコン系の1.5年に比べて0.9年に短縮されました。つまり1年以内で回収でき、その後はクリーンなエネルギーを作り続けるということになります。
それに加えて、2007年にグッドデザイン賞を受賞したほどの、見た目の美しさも魅力的です。実際、京都府でソラシスを設置された方から「3年前にソーラーシステムは取り付けたいと思っていたけれど、当時の太陽光パネルはブルーのギラギラした外観のものばかり。それで去年に入ってソラシスを知り、一目で気に入りました。外観について、あれは何?などの質問をしてくる方もほとんどいません。それだけ景観にとけこんでいるということでしょう」という声をいただいたのだとか。
昭和シェルソーラーでは、2009年後半から本格的にソラシスの国内販売をおこなう予定だそうです。現在、1軒の家に太陽電池をつけるには一式で210〜320万円程度かかるそうですが、電気代も少なくなるし、エコなので、将来家を建てるときのプランの1つとして、今から検討しておくのもいいかもしれませんね。


