環境に配慮する家作りが求められる中、ミサワホームが提案する家が「次世代ゼロ・エネルギー住宅」。日本の中でもっとも寒い地域である北海道、旭川にこの試行棟がつくられました。北海道の家庭内で一番エネルギーを使う部分は灯油による暖房費です。ゼロ・エネルギー住宅ではその暖房費削減をめざし断熱性と気密性をより高くし、高効率の設備を採用することで家庭内の消費エネルギーを最小限に抑えました。そして屋根全体にのせた太陽光発電と空気熱や排熱を利用して、実際に使うエネルギーがゼロ以下という家づくりに成功したのです。
その結果、一般のミサワホームの住宅に比べると年間の暖房費が13.3万円と年間9.7万円も安くなります。また太陽光発電量が年間7700kwhと電力消費量を上回るため、売電による収入を含めると年間約30万円もお得。システムの値段がはじめは高く感じますが、ゆくゆくは元がとれていくという仕組みなのです。
ミサワホームが環境に配慮した家作りを研究しはじめたのは1974年。ミサワ総合研究所がつくられ「エコ・エネルギー計画」が発表されました。
今でこそエコロジーといえば誰もが知っている言葉。でも当時はまだまったくといっていいほど世に出ていない単語でした。
「最近のミサワホームはアピールが下手で……」と苦笑するのは広報の中村孝部長。
「でも実は早くから環境を考えた家作りを研究してきているのです」
92年には屋根全体に太陽光パネルを設置し、生活に必要なエネルギーを85%自給できる「エコ・エネルギー住宅」を開発しました。発電で使わずにあまった電力を電力会社に売ることができるシステムを初導入した記念すべき家でもあります。これらの研究が現在の次世代ゼロ・エネルギー住宅につながっているのです。
ミサワホームが次世代にむけてもうひとつ提案するものが、ライフサイクルエネルギーを回収すること。ライフサイクルエネルギーとは建設する前の木を伐り出すところから、廃棄にいたるまでにかかるエネルギーのことです。前述したように次世代ゼロ・エネルギー住宅ならエネルギー消費量より発電量のほうが多いため、建設時にかかったエネルギーも回収されゼロに近づいていくのです。
ミサワホームの「ホーム」は
「ハウスというと入れ物、箱という意味合いが強いような印象をもちます。あえて「ホーム」としました。ミサワの考えるホームは団らんや家族のつながりを大事にしたい家なのです」と中村さん。
家は箱でもあるけれど、同時にそこで休み憩う場所。人が生きていくうえでとても大切なところです。環境を守ることにつながっていると実感できる家に住むことは、住人にとってもきっと心地いいはず。そうした居心地のいいホームでの団らんは、家族のきずなをさらに深めてくれることでしょう。

