子供の頃、家で定期購読していた「暮らしの手帳」にお気に入りの連載がありました。ロシアの有名な教育者、ニキーチン夫妻の独特の子育てを綴ったものです。
ふと、それを思い出してインターネットで検索したところ、当時出版された著書が数冊見つかったので、取り寄せてみました。私自体も子供だった為、興味を持った部分などあまり定かではなかったのですが、20年以上も前の本だというのに、今読んでもまったく色褪せていない部分が多く、大変興味深かったです。
モスクワの郊外に住むニキーチン夫妻は、最初の子を育てるうちに、赤ん坊は世間で言われているよりずっと多くの事ができることに気が付きます。現代の過保護すぎる生活が人間の可能性を狭めているのでは・・と考えた夫妻は、当時の常識にとらわれずに、自由な発想で独自の育児を作り上げていきます。
例えば、家の中に運動具を取り付けて、ジムのようにロープにぶら下がったり飛び降りたり出来るようにしたり、工作台を置いて、大工道具や積み木、粘土やダンボール、また普通は危ないものだと思われるマッチや針なども遠ざけず、身短に置いて危険を教えたり。モスクアの雪降る寒い戸外に裸で連れ出して、体から湯気が出るほど遊ばせたり・・。
初め、世間はあまりに常識とはかけ離れた二人の育児法に驚き、猛烈な非難を浴びせるのですが、60年代につぎつぎに生まれた子供達が、正確もよく健康に聡明に育つにつれて観方を変えて行きます。当時、イデオロギーにとらわれない、説得力ある実証主義で多くの親達の共感を集めていた、子育ての記録書です。
当時のニキーチン婦人の母親日記も出版されていて、7人の子供が成人になり結婚をして自ら子供を持つようになった今、両親の育て方をどう思っているかなどのインタビューも載っているのですが、それもとても面白かったです。反面教師的な部分や受け継がれた部分、親子の絆などがとても素直に書かれていて、大きな家族の愛を感じる本でした。
子育てというものには完璧や理想的なものなどはなく、どれも一長一短でありながら、それでもやはり試行錯誤をかさね育てていく大切さ、を感じました。人間の可能性などを考えたりなど、子供がいない人が読んでも、十分に面白い本です。当時の私は10歳くらいだったと思うのですが、今記憶に残っている程、面白かったです。
人間の本当に大切な部分というのは何時の時代でも変わらず、やはり同じなのだと思います。ちなみに、昔の料理本を読むのも好きなのですが、それもやっぱり、“美味しい料理”はずっと色褪せず、昔も今も美味しいご飯はいっしょなんだと思うと幸せな気持ちになるからです!
カヒミカリィ
先日我が家に遊びに来た小さなお客は、
新しい漢字を作るのが趣味のチビッコ博士でした。