座間味島で、お豆腐作りをしました。
日本なら何処にいても、特に都会ともなれば、沢山の種類のとても美味しい豆腐が手に入るので、なかなか手作りする機会はないと思うのですが、今回、島で教わったものは、お豆腐屋さんでもやらないだろうと思うくらいの本格的な方法と材料で作ったので、皆さんに紹介しようと思います。
大豆は北海道産の無農薬のものを一升(大体これで大きなお鍋一杯分の豆腐が作れます)、水に浸けて数時間ふやかします。
そして、それを石臼で少しずつ挽いていきます。石臼を使って作る方法は、島でもここのおばあちゃんしかいないそうで、というのも、もう石臼自体が手に入らないからなのです。
それから手間がかかりすぎるからだそう。
石臼で挽くのはそれ自体は簡単そうですが、実はものすごく重たくて大変なのです。
持ち上げる事が不可能だったので一体何キロくらいあるのか分からないのですが、その重たい臼を回しても回しても、挽かれた大豆は少ーしずつしか出てきません。
そのかわり、機械ではなかなか出来ない、とても細かいとろりとしたクリームのような状態になるのです。
豆の量も一升分と多かったので、5人で交換しつつ、石臼を2時間以上ずっと回し続けたのですが、もう筋肉痛に成りそうな程、重労働でした。
びっくりしたのは、おばあちゃんが一番、力があった事。
何度も交代してやっと、という感じなのですが、おばあちゃんはまるで軽快そうに簡単に回していました。
毎日、畑仕事をしたりなど一日中動き回っている姿を数日見かけていて、とてもお元気だなと思っていたのですが、私よりも遥かにタフなのでまったく驚いてしまいました!
こうして挽き終わった大豆は、布巾で作った袋に入れて、漉していきます。
何度も繰り返し、袋にクリーム状の大豆を入れて絞っていくと、おからと豆乳に分かれていくのです。
おからは畑の肥やしなどにするそう。
実は私はあまりおからが美味しいと思った事がなかったのです。
なぜなら、ボソボソしていて口当たりが悪いからなのですが、このおからはとてもシットリしていて色も真っ白で、今までのおからとはまったく違うものでした。
どちらかというと、白和えにしたときの豆腐に近い感じ・・。
そして最後に、豆乳を大きな鍋に入れて火にかけて、そこに海水を入れるのです。
この海水は、私達が一生懸命に石臼を回していた時に、おじさんが島の一番綺麗な浜にいって汲んできてくれたものでした。
”にがりは?”と聞いたら、”にがりは、水が汚くてどうしようもない時に使うものだよ”と教えてくれました。
”そういえば、にがりは海水から出来ているのだった”と気づいたのですが、それでも海水を入れるだけで固まっていくなんて不思議で、何だか感動してしまいました。
塩も入れなくても、もちろん良い具合の味になるのです。
豆乳をグツグツ煮立てていると、豆乳が少しずつ分離していって、豆腐になっていきます。
それをお玉ですくって、器によそえば出来上がり。
これを型に入れたり、ざるに入れたりしても良いのですね。
味はというと、本当に今までの人生の中で一番美味しかったです。
こんな贅沢なお豆腐はもう食べる事は出来ないかもしれません。
とても幸せな経験でした!