私にとって、フィンランド旅行のハイライトはなんといっても犬ぞり体験でした。前回ご紹介したトナカイぞりもなかなかロマンチックで良かったのですが、子供と一緒に体験するなら絶対に犬ぞりです。
実は私達、出発前には犬ぞりをオプショナルツアーで申し込んでいたのですが、2時間近く私が一人で操作しなければならないと聞き、座ってるだけでラクチンそうなトナカイぞりにチェンジしてしまったのです。
しかし、大の犬好きの私と娘はやはりどうしても諦めきれず、「こうなったらダメもとで直接交渉だ」と、犬ぞりツアーをやっている現地の会社に「娘と二人で30分だけ体験できないか」と直談判してみたのです。すると、「今日はヒマだからいいよ〜」とあっさりオーケー。しかも料金もかなり割安。言ってみるもんですね〜。
というわけで、約束の11時にオフィスの前に行くと、いかにも北欧系という感じの、ブロンド美形お兄さんがお出迎え。いいぞ、いいぞ〜。バンに乗り込み、そりを引っ張るハスキー犬たちが飼われている、犬舎に向かいました。
大きな檻が並ぶ犬舎には生まれたばかり(といってもかなり大きい)子犬もいて、「かわいい〜!」と大盛り上がりで記念撮影。飼うのは大変そうだけど、あのハスキー犬の青い目、やっぱり惹かれるなあ。

犬舎を覗き込む私達に、犬達は大興奮。今日はよろしくね!
次に、先ほどのお兄さんに犬ぞりの操作方法を教えてもらいます。犬ぞりは予想以上にシンプルな造りで、座席の後ろに真ん中に上下する幅広のペダルがあり、その両脇に走っている間、足を載せておく台があるだけです。ブレーキをかけたい時には真ん中のペダルの上に両足で飛び乗る、と非常に原始的。本当にこれだけで止まるのかなあ〜と、ちょっと不安になってきます。どうやら娘も同じことを思ったらしく、「やっぱり、マミーが運転して」とひきつった顔で一言。なんだよ〜。

こんな雪景色の中をハイスピードで駆け抜けて行きます。最高〜!!
しかし、ここまで来たら楽しむしかない、と覚悟を決めた私。5頭のハスキー犬に引っ張られ、いよいよ出発です!
「キャ〜ッ!スゴい〜!早い〜!」それから10分間はひたすら叫びっぱなしでした。犬ぞりのスピードは予想以上に早くて勢いがあり、ちょっとした傾斜を降りるたびに身体が軽く宙に浮く感じです。犬達に引っ張られながら白銀の世界をひたすら疾走していく、そのスリルと爽快感は生まれて初めて体験するもので、あまりの嬉しさに「楽しい〜!最高!」と、もはや雄叫びが止まらない状態となった私。娘も「やっぱりやってみる」とその気になり、タッチ交代。11歳の娘でも立派に操作することができましたよ〜。

ノンビリしているように見えて、走り出せば、もう止まらない。
まるで別犬のような気合いの入りようでした。健気だな〜
一つ驚いたのは、犬達が走りながら糞をすることです。「よくあのスピードで出来るなあ」と操縦している私のほうは感心していたのですが、犬達の真後ろに(しかもちょうどお尻の位置に)座っていた娘はいつ自分のほうに飛んで来るのかと気が気じゃなかったようです。。。あはは。
アドレナリン大放出の、めくるめく30分が終わり、ハッと我に返った私達。手足の感覚はほとんど無く、全身が凍りそうに冷たくなっていました。マイナス25度の世界をかなりのスピードで走っていたのですから当たり前ですが。手袋を二重にしたところでね〜。
そこに先ほどのお兄さんが、「ココアでも飲んで行きますか?」と嬉しいお誘い。犬舎の隣りに建つ「ハスキーバー」は、お酒も飲める可愛らしいログハウスでした。せっかくなので、ココアにミントのリキュールをちょびっと足してもらい、蒔ストーブの横で犬達の面倒を見ているテルヒさんとしばらくおしゃべり。「こういうシンプルなライフスタイルに憧れて」フィンランドの都市部から、この極寒の地、サーリセルカに引っ越してきたというテルヒさん。犬達をこよなく愛する彼女は、嬉しそうに犬ぞりのレースについて教えてくれました。なんだか想像もできない生き方だなあ。

「ここに住めてとても幸せ」と語るテルヒさん。その笑顔はどこまでも爽やか〜
「楽しかったね〜」とその日は一日興奮がしずまらなかった私達。あとで聞いた話では犬ぞりを見学できる場所はいくつかあるけれど、実際に自分で操縦できるのはフィンランドだけなのだとか。よかった〜、やっておいて。
フィンランドに行く機会があったら、絶対に犬ぞり、体験してくださいね〜。