2009.03.02
ツリーハウスを森のシンボルに!
ツリーハウスクリエーターの小林崇さんが、今までは、一時的なオフを楽しむとか、異空間を体験するためのツリーハウスだったのを、生活の基盤となる“家”としてツリーハウスを創りたいと思うようになった、その理由はなんだったのでしょうか?
「今までボクがツリーハウスを創ってきた場所は、限界集落に近いような、地方の何もないところが多いんです。例えば、去年、携わったプロジェクトに、京都の京丹後市の原発建設予定跡地に、原発の変わりに建てるもののひとつに、ツリーハウスが選ばれ、ボクが創ることになりました(写真左)。
市が助成金を出して創るということは、めったにないことなんですが、助成金が出れば出たで、制約も多くなります。
ツリーハウスの中に夜中に人が入って、火事が出たらどうするんだ?とか、風雨で壊れたら、その修理はどうするんだ?とか、とにかく、マイナス方面のことばかり。
まだ完成していないのに、楽しいこと、ポジティブなことは後回しで、『もし』や『万が一』が先にあって、ツリーハウスの本来のワクワク感と自由度が消えそうになってしまって。
それは何か違うんじゃないか、と。
確かに日本という国は、公園の遊具で何か事故があったら、その遊具が取り払われてしまう国ですから、わからなくもありません。
助成金を出している限り、行政は何らかの形で最終的に責任を問われもしますから。
でもね、アレもコレもダメ!の“しばり”が多いと、出来上がってからも楽しみが半減してしまう。
ではその楽しみが第一になるように、ツリーハウスを“運営”したらいいんじゃないか?と思い至ったわけです。
木は生きていますから、ツリーハウスを持続していくためには、メンテナンスや管理が必要です。でも、管理するお金がない・・・だったら、観光化して運営をする。そんな仕組みです。
ツリーハウスを、森の活性化や観光のシンボルとして使っていけば、限界集落に人が集まり、お金も集まる。
今、林業の後継者不足などが心配されていますが、少しは解決の糸口にもなるのではないか、と」。

ツリーハウスを、森のシンボルにして観光化し、過疎化しているような地域に、人を集めるわけですね!
森のある地元の人にとっても、森が好きでやってくる人々にとっても、“いいとこどり”が出来そうな予感がします。
ところで、そもそも読者のみなさんの中に、実物のツリーハウスを見たことがある人って、どれくらいいるんでしょうか?
たぶん、そうそういないですよね。
だって、まずツリーハウスに耐えうる大きな木が、身近にないんですから。
私も、残念ながら、見たことも触れたことも登ったこともありません。
小林さんの創るツリーハウスは、例えば、京都で創るなら、京都のその場所に生えていた木を、奈良なら奈良で育った木を使うそうです。
それは、余計な輸送費がかからないなど、「地産地消」の意味もあるそうですが、地元の木を使うと、その土地の気候で育ったものなので、完成した時に、ムダに反ったり伸縮したりせず、土地への順応性が高いからだとか。
そしてもちろん、ツリーハウスのデザインも、地元の木を使うことで、地元をイメージした“地元ならでは”のものになるそうです。
ちなみに、小林さんは、ツリーハウスの設計図のようなものは、一切描かないそうです!
ツリーハウスを建てる場所にあるベースとなる木を見て、イメージを膨らませていくんですって!
一般的に、ツリーハウスに向いている木材は、杉の木。
それも廃材を使うのではなく、新材を使うそうです。
木にも上下や裏表があって、木の目にあった方に向けて使うと、全体的によく馴染むんだとか。
今でこそ、ツリーハウスクリエーターの第一人者、という小林さんですが、こういう基礎的なことも、創りはじめた当時は、全く知らなくて、昔気質の大工さんたちに教えてもらったり、海外でツリーハウス創りに携わりながら、見よう見真似、必要に迫られて覚えていったそうです。
今ではその逆で、木の取り扱い方を知らない若い大工さんたちへ、小林さんが指導にあたることもあるそうです。
さて、「森で何する?」プロジェクトが、毎回ゲストの方に伺っているのは、「もしも森をひとつプレゼントされたら?・・・アナタはどうしますか?」、・・・という、ある意味壮大な質問。
ツリーハウスクリエーターの小林崇さんの回答は、
「ツリーハウスビレッジを作りたい!」。
今まで小林さんが創ってきた、一時的な、作品としてのツリーハウスではなく、サスティナブルなツリーハウスを創り、それを森のシンボルにして人を集め、観光化し、森はもちろん森のある町や地域そのものを活性化していこう、というもの。
夢のような構想ではあるけれど、全く不可能ではないそのアイディア!・・・なんですが、「森で何する?」プロジェクトのミーティングを進める中で、日本の現状では、ツリーハウスを作れるような森がある場所や地域は、人口が少なく、若者も都会へ出て行ってしまったような限界集落で、実際問題として、どうすれば、本当に実現できるのか?が、話題にのぼりました。
・・・小林さんには、“ある秘策”があるそうです!
・小林崇さんが代表取締役を務める、ツリーハウスクリエーションが運営するツリーハウスのポータルサイト「TREE HOUSE PEOPLE」
http://www.treehouse.jp/
撮影協力:銀座 掌(たなごころ)























ツリーハウスは私にとっても本当に素敵な、子どもの頃からの夢みたいなもののひとつです。
でも自然に人工的な手を加える事、人に富がもたらされること、全てが本当にいいとこどりなのか・・・。エコをテーマにしている阿部さんがどう思われているか知りたいです。