本当の自分を気付かせてくれた乳がんに感謝 宮崎ますみさん

突然与えられた乳がんというシナリオ。でも結末はハッピーエンドに
仕事もプライベートも充実した日々を送っていた宮崎ますみさんが乳がんという衝撃に襲われたのは、まさに青天の霹靂でした。どうやってがんと向き合い、克服できたのか、10月公開の映画「私の胸の思い出」に合わせてお話をうかがいました。
最初はご自分でしこりを発見されたそうですが、偶然だったのですか?

自分から検診に行くのはとても勇気がいりますよね? 恐怖心は無かったですか?
「楽天家で前向きな性格なので恐怖心はありませんでした。まさか自分ががんになるはずないって思っていましたし」
2回検診受けて問題なかったら、安心してしまいますよね。
「たまたま血液検査をしてもらったとき、白血球の数値が高過ぎるって言われて、精密検査を受けたら『腫瘍マーカー※が若干正常値を逸脱してる』という結果が出たんです。でもほんの少し高いだけだったので「やっぱりがんじゃないや」って思っちゃったんですね。
その後ハードスケジュールでストレスが続いたせいか、ポロッとした感触だったしこりが一気に広がったように感じたんです。
じわっと変な広がり方に変わったような。今思えばその時点で突き詰めれば良かったんですが、どこかでストッパーをかけてしまった自分がいました。

なぁんだ良かった、って帰ろうとした時「念のために細胞診もしておきますか?」って聞かれて、何年も引きずっていてはっきりしたい気持ちが強くなっていましたので、細胞を採取して帰りました。そしたら5日後、電話で初めて「悪性でした」と宣告をされたんです。ちょっとでも疑わしいときはとことん検査するべきですね。マンモグラフィでも見逃すことがあるんですから」
※腫瘍マーカー
ガンの進行にともなって増加する生体因子。抗体を使用して血液中の因子を検出する。多くの腫瘍マーカーは健康であっても血液中に存在するので、腫瘍マーカー単独でガンの存在を診断できるものは少数といわれているが、再発の有無や画像診断で見えない微小なガンの存在を知る上では有用な方法。
いわゆるがん宣告を受けた訳ですが、真っ先に何が頭に浮かびましたか?
『次の展開はこう来たか』と思いました。“人生はドラマだ”と思っていて、自分のことなのに客観的に見ていたりするんです。ちょうどハワイから一家で日本に戻ることに決まっていて、日本生活のスタートが“がん”というのはすごいシナリオだな、と」
そんな風に考えられるのってすごいですね。最初からがんと向き合うことはできたのですか?
「姉が胃がんを患って、自分のことのように苦しんだ経験があったので、心の準備ができていたんですね。その時はわんわん泣きました。でも『何故がんという試練を与えられたのか』とかいろいろ深く考えた結果、がんというものは命云々を超えたもっと大きな救いなんだと思えるようになったんです。全てを反省してライフスタイルを根本から見直すいいチャンスを与えられたんだと。
そして今度は自分ががんになってみて、普段気付かなかったストレスの原因があったことに初めて気付かされました。分かった瞬間、固く縮こまっていた心がふわ~っと解放された感じがしました。と同時に幸福感に包まれたんです。
姉と一緒にがんと向き合った経験は予行演習みたいなものだったので、自分のときも決して悲しいだけではない、もっと大きな救いを与えられたのだ。と思うことができました。むしろ感謝に近い気持ちです」
本当に何かを“与えられた”という表現がぴったりな感じですね。

がん=死、“死にたくない”という恐怖心から自暴自棄になる彼女に向かってヴィは『君は自分から逃げているだけだ』となじるのですが、私は姉の事があったのですぐに受け入れられたんだと思います。
あの経験が無かったらどうなっていたか分かりません。講演などのいろいろな活動を通して、今度は私がその役目になろう、と思ってやっています」
マンモグラフィ検診を薦めるCM、とてもインパクトがあってドキッとします。
でもなかなかその一歩を踏み出せない人が多いんじゃないでしょうか?

ロスに住んでいたときは少なくとも1年に1度は婦人科の先生からお知らせのハガキが届いて検診を受けていました。自分の身体をチェックするのはある意味義務になっていたんです。日本では定期検診を受ける女性がとても少ないんですよね。
なかなか難しいかもしれませんが、まずはとにかく定期的に検診を受けて、習慣化することがいちばんだと思います」
今後チャレンジしてみたいことはありますか?
「今、体験談を本にまとめているのですが、改めて乳がんはただの通過点でしかなかったと感じています。とても大きな通過点ではありましたけど、これからも常にワクワクしながら一瞬、一瞬を悔いなく生きていきたいです。いくつになっても遅いということはないとも思っていますので」
「もともと楽天家なの」と笑いながら話す宮崎さんの周りには清らかなオーラが漂っている感じがします。物事を見る角度を変えることでマイナスをプラスにできる。そんな精神的な強さに裏打ちされた明るさはキラキラと輝きに満ちていました。
| 宮崎ますみさん 1968年1月26日生まれ。昭和58年映画「アイコ16歳」でデビュー。翌年、高校2年のときにクラリオンガールに選ばれ、映画「Be-Bop High scool」のクールな順子役で一気にブレイクした。その後TVドラマ・CM・グラビアと幅広く活躍していたが平成8年カメラマンと結婚。 平成17年、芸能活動を再開した直後、乳がんを告白。現在、乳がん検診を勧めるCMへも出演している。 |
映画「私の胸の思い出」 ![]() 「なんで、私なの?」という思いに駆られていた主人公が、生きることへのすばらしさと感謝の気持ちを呼び起こしてくれるはず。 香港から届いたピンクリボンを応援する切なくも、心あたたまるこの映画を見た後は、乳がんの早期発見の大切さについて考えてみてはいかがでしょうか? 10月6日(土)より、シネマート新宿・シネマート六本木にてロードショー 公式ホームページ http://www.pink-ribbon-movie.jp/ MYLOHASではこの映画『私の胸の思い出』の鑑賞券をプレゼント!ご応募はコチラまで。 |





































