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【ニュース】知的女性雑誌『エクラ』は40~50代女性のバイブルとなるか?


9月1日に創刊した女性雑誌『エクラ』(集英社)。ちょっと前、さかんにCMをしていたから、ご存知の方も多いことだろう。作家・阿川佐和子、モデル・桐島かれん、銅版画家・山本容子など、人気女性文化人がワラワラ登場し「肩の力を抜いて、生き方を語る」シーンをオシャレにつなげた、あのCMである。これだけで、この雑誌は「40代50代女性の、知的かつ飾らない生き方を愛でる」ことが肝であることがわかる。そもそも雑誌名エクラとは「40代後半からの、アラウンド50歳の女性、ときめきやきらめきのある輝く人生を送っていく世代を象徴する言葉として名づけました」なんだそうだ。なんかギラギラしている。

で、創刊号を熟読。まず思う。支払った雑誌代780円のうち770円は、今号の大特集、黒木瞳のパリめぐりの旅費に消えたにちがいない、と。ジャン・コクトーの眠る礼拝堂、アンティークショップ、プライベートレストラン。ちょっと知的系観光スポットにて、毎回、お召しかえして微笑む瞳さん。最後には「愛する娘へ」と題する、旅先から娘への手紙で締めくくられている。「もう少し、あなたが大人になったら、共にパリを訪れて、共に文化を語り合いたいものですね」。ここで悟る。知的女性は、旅を愛し、家庭を愛し、そんな自分を愛するのだ。

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他ページにも、むせかえりそうな知的スパイスがてんこ盛り。絵画でしょ、バレエでしょ、陶器でしょ。登場するのも樋口可南子とか、こないだのフランス大統領選で負けた美人政治家のロワイヤルさんとか。きっとこれから、京都とか、オペラとか、歌舞伎とか、向田邦子とかが襲来しそうだ。でも、次号はなぜか「大地真央 ウェディングinフランス」なんてのもある。この「でも」の感覚。女性ならおわかりいただけよう。

『エクラ』は40~50代女性のバイブルとなるだろうか。
否だな。
思うに、女性雑誌と読者との距離は、年齢を追うごとに離れていく。たとえば、20代の女の子と『non-no』(集英社)との距離はけっこう近い。20代だもん。誰もがそこそこ平等にかわいく、掲載されている服もちょっとがんばれば買うことができて、紹介されている本も映画も楽しめる。でも、40代50代って、個人によってかなり差が出る。結婚により、出産により、仕事により、生き方も、収入も、貯めこんだ教養の量(及び内容)は大きくかわる。20代の女の子が「エビちゃんになりたい」というのと、40代女性が「黒木瞳になりたい」というのでは、やっぱり40代のほうが厳しいだろう。むしろ、このテの雑誌は、30代の女性が「あ〜、私も、こんな40代になりたいな」という、夢想用に用いるのが適当かと思われる。

最後にひとつ。今回の付録って、エクラロゴ入りのエコバッグなの。「エクラのエコバッグなら恥ずかしくないでしょ」ってことよね。この微妙な上から目線がちょっとイヤ。

(TEXT:平瀬菜穂子)

平瀬菜穂子が担当する「こちら文化情報検究所」
http://ocntoday.blogzine.jp/column/

14 September, 2007 |

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