MYLOHASトップページ > ライフスタイル > 自然に暮らす、自然と暮らす vol.2 「ミツバチからの贈り物、蜜ロウ」1

自然に暮らす、自然と暮らす vol.2 「ミツバチからの贈り物、蜜ロウ」1

マイローハス/ロハスドットネット ナチュラルライフ・蜜ロウ

お散歩途中で、花から花へと飛び回るミツバチの姿を見かけることが多くなりました。それもそのはず。ミツバチの最も働き盛りの季節は、5月から6月にかけての初夏なのです。

 ハチミツやロイヤルゼリーなど、古来より世界中の人々に多くの恩恵をもたらしてきたミツバチ。“蜜ロウ”もまた、彼らからの恩恵のひとつです。
 ミツバチは、巣を作るためにハチミツを体内にとり込み、その一部をロウに作りかえます。そしてそのロウを、おなかの間接にあるロウ片という穴から分泌して、巣作りの材料にするのです。そのミツバチの巣を、お湯で煮て溶かしてろ過し、精製したものが“蜜ロウ”です。

マイローハス/ロハスドットネット ナチュラルライフ・蜜ロウ
ミツバチの巣に、芯糸を挟んで丸めただけでも、きれいな明かりが灯ります。これぞまさにロウソクの原点!

natural0417-2.jpg
巣箱からはみ出した巣を切り取っているところ。このように、不要となった巣を精選して、蜜ロウをとり出します
ハチの巣がロウソクやクレヨン、
化粧品にも


 特に春から夏にかけての時期、ミツバチは巣をどんどん増やしていきます。養蜂園の巣箱では、巣枠だけでなく外側や少しの隙間にも新しい巣を作ってしまいます。そのままにしておくと、巣箱から巣枠が抜けなくなってしまうので、はみ出した分は取り除きます。
 この不要となった巣から、蜜ロウがとり出され、その独特の柔らかさや安全性を生かして、ロウソクや化粧品、クレヨンやワックスなど、さまざまな製品の材料となるのです。

 なかでも“蜜ロウソク”は、紀元前より存在する最も原始的なロウソク。特に、宗教と生活が密接した関係にあるヨーロッパでは、蜜ロウソクはその昔、身近な生活の道具であり、また神聖なものでもありました。現在でもキリスト教の大切な行事には、特にきれいな色合いの蜜ロウソクを選んで灯しているとのこと。

マイローハス/ロハスドットネット ナチュラルライフ・蜜ロウ蜜ロウソク独特のとろみのある灯り、溶け口から透ける柔らかな色合いは、見ているだけで癒されます。四角すいなどの角のあるキャンドルは、灯した時の陰影もまた楽しい
 日本でのロウソクの起源もまた、この蜜ロウソクであったと言われています。山形県の朝日連峰大朝日岳の山麓にある蜜ロウソク工房『ハチ蜜の森キャンドル』の代表・安藤竜二さんは、日本における蜜ロウソクについて次のように語ってくれました。

「奈良時代、仏教伝来とともに中国から輸入されたのが始まり、と伝えられています。しかし平安時代に中国との交通が途絶え、蜜ロウソクの輸入も絶えてしまったのです。日本に生息している野生種のニホンミツバチは養蜂に適さない習性であったため、その後、国内での蜜ロウ生産はほとんど行われませんでした。日本で本格的に蜜ロウの生産が可能になったのは、明治初期にアメリカより近代養蜂の技術が入ってきてからなのです」

 しかし同時期に、コストの安い石油系のパラフィンロウソクも作られるようになったため、蜜ロウソクの生産は減少していきました。

天然の色合いがそのまま表れるキャンドル

マイローハス/ロハスドットネット ナチュラルライフ・蜜ロウ

マイローハス/ロハスドットネット ナチュラルライフ・蜜ロウ
『ハチ蜜の森キャンドル』での蜜ロウソクの製作風景。芯糸に蜜ロウをかけて成形したり、溶かした蜜ロウを型に流して作ります
 『ハチ蜜の森キャンドル』は、いまでは稀少となった蜜ロウソクを製作する工房として、1988年に誕生しました。いまでこそLOHASな生活を楽しむ人が増え、癒しの空間を演出するためにキャンドルを灯すことは珍しくありませんが、工房オープン当初はそんな習慣がない時代。そのうえ、自然の風合いそのままの蜜ロウソクに戸惑う人も多かったとか。

「ミツバチの巣は、季節の花によってその色が変わるのです。それはハチミツの中にとけ込んだ花粉の色が、巣の色合いに影響するからです。菜の花のハチミツを取り込むと、巣も明るい黄色に、山形の名産さくらんぼの花が咲く頃は薄い黄色の巣、リンゴの花の時期はやや赤みがかった黄色の巣になります。ハチミツの巣から作られる蜜ロウソクもまた、天然の色がそのまま表れるのです。
 しかし、その風合いも、天然がゆえに時間ととも色あせていきます。工房オープン当初は、気軽にキャンドルを灯す習慣がなかったため、キャンドルをそのまま部屋に飾って置いている人のほうが多かったんですね(笑)。蜜ロウソクは太陽や照明器具の紫外線により、どんどん色があせてくる。これは天然素材だからこその現象なのです。飾っているうちにどんどん色が変化していくため「あれ?」と戸惑われるお客さんも、当時は少なくありませんでしたよ」

 色があせると、蜜ロウソクの一番の魅力である、灯した時の溶け口の淡い色、明かりに透ける美しさがなくなってしまう……と安藤さん。だから蜜ロウソクを手に入れたら、飾っておかずにすぐに灯してその明かりを楽しむ、が鉄則。

 蜜ロウ100パーセントで作られるロウソクのため、色合いも天然なら、その香りも自然そのもの。安藤さんによると、蜜ロウソクには大きく分けて2種類あり、ひとつはほんのり甘い香り、もうひとつはハーブのような植物の香りがするとのこと。香りの違いは、ミツバチが蜜としてとり込む花の種類によります。そのため「このキャンドルはこの香り」と識別するのは難しいそう。もちろん、キャンドルひとつひとつに微妙な香りの違いがあります。光を灯すまで、どんな香りがするのかわからない……というのも、なんだかワクワクしてきませんか。

 部屋の電気を消して、キャンドルの灯りだけで過ごす時間は、エコロジカルで、LOHASなひとときでもあります。ミツバチからの贈り物・蜜ロウソクの灯りは、そんなリラックスタイムを、さらに充実させてくれるはずです。

次回は、蜜ロウで作られるクレヨンや粘土をご紹介いたします。

※写真提供:ハチ蜜の森キャンドル



マイローハス/ロハスドットネット ナチュラルライフ・蜜ロウ
ハチ蜜の森キャンドル
所在地:山形県西村山郡朝日町立木825-3 
TEL:0237-67-3260
http://www.mitsurou.com/
5月~12月の土曜・日曜は、工房ショップを営業。ホームページでも蜜ロウソクの通信販売を行っています。このほか、蜜ロウソク作り体験、ミツバチ観察などのワークショップを開催。工房ショップの営業時間、体験・観察の予約は、電話にてお問い合わせください。


17 April, 2006 |

Hatenaブックマークにブックマーク del.icio.usにブックマーク Buzzurlにブックマーク newsing it!にブックマーク livedoorクリップにブックマーク ニフティクリップにブックマーク

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.mylohas.net/mt/mt-tb.cgi/179