さらに、食のムーブメントとして注目したいのが、ここ数年、続いている山菜ブームだ。太平洋に面する台湾東部の地方都市、台東で育てた山菜をヘルシーな鍋料理にアレンジした「食草植物鍋」の陳雅玲さんはいう。
「本店のある台東は自然が豊かで古くから薬草の産地として知られています。そんな恵まれた台東の自然環境を壊さずに続けられる地場産業は何か、そう考えたときに浮かんだのが、薬草や山菜でした。台東は人口も少なく、台北とは違ってのんびりした雰囲気の街。台東の薬草や生活スタイルを台湾じゅうに広めて、台東をローハスの発信基地にしたいですね」
新しいアイデアや素材を取り入れる一方で、タイワニーズは漢方薬を使った伝統的な養生食のことも忘れない。食べることで健康になる。医食同源の考え方がしっかり根づいている台湾の食事情は日々、進化を続けている。
●台湾ベジタリアン料理の新潮流
「天母古道森林花園」
台湾で素食(精進料理)といえば仏教や中華料理と結びつく場合が多いが、この店はそんなイメージとは無縁。外観は南国リゾートに建つコテージ風で、庭にはハーブが植えられている。提供する料理もグラタン、ピラフ、ピザなど、西洋料理がメイン。肉は一切、使っていないが、それをまったく感じさせない自然な味つけも特徴だ。実は料理長は、ベジタリアンではなく有名店で修行を積んだ経験豊かなシェフで、肉食の調理法を上手に素食に転換しているとか。「肉を食べる人も食べない人も歓迎したい」と語るオーナーの考えがダイレクトに伝わる新しいタイプの素食店だ。
<天母古道森林花園>
台北市中山北路7段232巷1弄4號
[TEL]02-2873-7581
[営]11:00〜22:00
[休]月曜
●台東発のスローフード・レストラン
「食草植物鍋」
薬草園、牧場、レストランなどが集まるレクリエーション施設「台東原生応用植物園」のレストラン部門が台北に進出。自然豊かな台東で育った無農薬の野菜や薬草、ハーブ類をふんだんに使った料理が楽しめる。看板メニューの草本食草鍋はフルーツの前菜、ハーブサラダなどがついて一人前380元〜。鍋の具材は山盛りの10〜15種類の野草類と、健全に飼育した牛、豚、羊などの肉類。それをしゃぶしゃぶにして、あっさり味のたれで食べる。野草類は季節により内容が変わるが、ガン予防になるという話題の香椿をはじめ、野生人参、ドクダミなど、台湾に自生する薬草がたっぷり。台湾的ローハスな食事情が垣間見えて興味深い。
<食草植物鍋>
台北市忠孝東路4段216巷11弄10號
[TEL]02-2721-6856
[営]10:30〜14:00、17:00〜22:00
(土日10:00〜22:00)
http://www.fullgreen.com.tw/



