台湾では"素食"という文字を目にする機会が多い。レストランの看板にも素食の文字があるし、普通のスーパーにも素食の食材コーナーがある。
実は素食とは精進料理のこと。仏教徒の多い台湾では、弁当からカフェテリア、レストランの食事にいたるまで、精進料理が日常生活に入り込んでいて、探さなくても、いつでも肉抜き料理が食べられる環境にある。
その素食が今、変わりつつある。宗教色を排除した、素食というよりも"ベジタリアン"と呼ぶ方がふさわしい、新しい形の店が続々と誕生しているのだ。
台中市の座席数40席の小さな店からスタートし、2006年には台北の一等地に店を開いた「寛心園」のマネージャー許寛柏さんによると、従来の素食は仏教色が強く、油を大量に使う中華料理がほとんど。化学調味料もたくさん使うし、グルテンで作る肉や魚に似せたもどき食材をつかいすぎていたとか。
「素食は体にいいと思われがちですが、カロリーは意外に高いんです。そこで、うちの店では素食を健康をテーマにした料理ととらえることにしました。食材のもつ本来の味を生かした、調理しすぎないレシピを考案、提供しています」
食材には有機栽培のものを使い、油は控えめ。メニューには若手スタッフが考える斬新な料理が並ぶ。素食に対するこのような考え方は、健康を気遣う女性から女性から支持を得ている「塘塘厨房」や「天母古道森林花園」にも共通している。
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