ちょっと面白い「パン図鑑」を知っていますか?

先日、とあるInstagramのアカウントをG編集部のギークな男子から教えてもらい「何これすごい!」と感動、中の人にお会いしてきました。

東京パン図鑑、中の人に聞きました!

気になるアカウントは、東京パン図鑑(@tokyopanzukan)。白バックにコマ撮りのパン動画が展開するまさにパンの図鑑です。一見シンプルなのですが動画を再生してみると目くるめくパンの世界が広がっています。

とにかくシンプルにパンを解剖していく視点はじつにマニアック。ぱっと見たところ、淡々とストイックな内容なので、どんな人が作っているのか想像もつかないなぁと思っていたら中の人は、Shutter&Yumという女性2人組でした。パンが好きで、その魅力をもっと伝えたいという思いから趣味ではじめたというこのアカウント。学生時代の同級生である食のプランナーとカメラマンの2人で作っています。

東京パン図鑑って、どうやって作っているの?

毎月ひとつのパン屋さんのパンを1日一個ずつ徹底的に解剖していく「東京パン図鑑」の企画。1月は毎日「nukumuku(三軒茶屋)」を、2月は「サンチノ(学芸大学)」のパンを紹介しています。それぞれのプロ魂が加速して趣味とはいえないほどのこだわりが光ります。2人が決めているのは、本当に美味しいパンをパン職人の思いを汲み取って届けること。

「特集するパン屋さんを決めたら、まず打診してその職人のこだわりやパンの面白さを徹底的に取材します。その後、撮影の日にちを決めて、なるべくパン屋さんに負担をかけないように、朝一で1ヶ月分の全てのパンを2つずつ買い(もちろん実費)、実際に食べながら撮影をします」

最初は、4カット程度だったカット数も続けていくうち、どんどん増えているそう。

「パンそれぞれの個性や魅力を引き出すべく、パンの生地や形状によって見せ方を変えています。クローズアップしてみたり、手でちぎっている瞬間を撮ってみたり、オリーブオイルをかけたり、トッピングをしてみたり。作業に慣れてきたこともあり、カット数は増える一方です(笑)」

その話を聞いてから、東京パン図鑑を見るとなるほどなぁと。あらためてマニアックぶりに感動します。

フォロワーや周りからの反響は?

「基本的には都内近郊のパン屋を紹介していて、ハッシュタグをつけながら続けるうちにそのパン屋さんの元々のファンが増えていくのでパン好きの輪はどんどん広がっています」

ただのパン好きに限らず。じつは、パン職人のファンも多いのだとか。日頃知れない他店のパンの徹底解剖にうなり興味津々なんだそう。

「美味しさに触れるレビューはあっても、そのパンに使っている粉はもちろん、1つの重さや中身の詳細まで知れる機会は他にはないことだと思うので、この中身でこの値段で出せるのか? と言ったプロならではのお話や意見をいただきます」

パン屋さんはどうやって選ぶの?

「一ヶ月毎日違うパンをアップするので、30種以上のパンを焼いていらっしゃるお店の中から、わたしたちが本当に美味しい! と思うお店へランダムにお声がけさせていただいております。突然にお伺いし、東京パン図鑑のアカウントをお見せして説明しようとしたら、お店の方がすでにフォロワーさんだったという嬉しい驚きもありました」

どうしてここまでこだわるの?

「やっぱりパンが好きだから! きちんと発酵して作られたパンは身体にも優しいし、美味しいし、その魅力を余すことなく伝えられるのが、今はInstagramでの東京パン図鑑かなと思っています。ただ淡々と紹介しているように見えると思いますが、それはあくまで図鑑であり、中身のパンが主役になるように心がけているから」

1番のこだわりは?

「パンへの愛情をしっかりみせること」

どこまでもミニマムでストイックだけど優しさを感じるのは、この愛情からなのかと納得させられるお話でした。

東京パン図鑑、これからますます興味深く読み進められそうです。3月は「川越ベーカリー楽楽」のパンを徹底解剖していくそうです。

[東京パン図鑑(instagram)]

(マイロハス編集部)

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