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私の住むフランスでは、食卓のドリンクは、室温で飲むワイン以外はたいてい冷たいもの。ミネラルウォーターもしっかり冷蔵庫で冷やしたものが出てきます。それが頭にあったので、先日パリで入ったカフェのメニューに、ホットリンゴジュースを見つけたときは驚きました。

飲んでみると、温かいリンゴジュースに、シナモンとすりおろした生姜がたっぷり入っていて、美味しく、また期待以上に身体が温まりました。カフェの名前は「Le Pain Quotidien(ル・パン・コーティディアン)」。日本にも進出しているベルギー生まれの喫茶チェーンで、新鮮なオーガニック素材やスーパーフードを使う料理が人気です。

それ以来、我が家ではホットジュースがちょっとしたブーム。リンゴジュース以外でもいろいろ試してみています。

ビタミン溶け込むホットジュースのレシピ

ホットリンゴジュース

個人的には、透明タイプより少し濁ったタイプのものの方がスパイスに合うように思います。小鍋にジュース、すりおろした生姜シナモン(あればスティック、なければパウダーでも)を入れて温めるだけ。沸騰はさせず、その手前のかすかにチリチリいう状態で2~3分待って飲むのが良いようです。

ホットオレンジジュース

オレンジジュースに合うスパイスも多くあります。我が家で一番人気が高かったのは、シナモンスターアニスクローブを入れて、チリチリ温めてから飲むもの。私はこれにカルダモン生姜を足しても美味しいと思います。実は、以前住んでいた中国では、冷たい飲み物を飲む習慣があまりなく、地方に行くと朝食のオレンジジュースでさえホットで出てきたものです。温めただけのオレンジジュースは、慣れないと酸味が気になって飲みにくかったのですが、こんな風にスパイスをプラスするとずっと美味しくなることに今さらながら気がつきました。

ホット葡萄ジュース

葡萄ジュースといえば、ワインの素。スパイスも、ホットワインに入れるものはどれでも合うようです。シナモン、スターアニス、クローブ、カルダモンに加えて、オレンジの皮を入れても合います。同じく、小鍋で沸騰しない程度に温めてお飲みください。

ところで、ジュースをホットで飲み始めて実感したのが、温かいものの方が甘味を強く感じるということです。それに、スパイスとのコントラストも加わって、マグカップ1杯のホットジュースのボリューム感の高いこと! 甘さと温かさでかなりの満腹度ですから、ちょっとした空腹時や、何か足りないというとき、また食後のデザート代わりにもおすすめです。

より美味しく飲めて、スパイスパワーで体も温まり、満腹感があるのでつまみ食い防止にもなるホットジュース。我が家のブームはまだしばらく続きそうです。

photo by PIXTA

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