日本橋茅場町で開催中の「食神さまの不思議なレストラン」展。なんとも気になるタイトルですが、世界中から注目を集める和食の魅力を、あえて海外からの目線で伝えるという一風変わったコンセプトの企画展です。

体験型デジタルアートで表現する和食の世界

注目を集めるのは、マドンナやサグラダ・ファミリア大聖堂などのショーやイベントの成功で知られる世界最高峰のデジタルアート集団「モーメント・ファクトリー(カナダ)」が手がけるインタラクティブ・コンテンツ。

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©2017 Fumihito Katamura Photograph Office All rights reserved.

和食を形成する四季旬の素材といった要素や、煮る・焼く・蒸すなどの調理法、出汁や発酵といった和食ならではのティップスに加え、一緒にいただくなど和の観点からの美と美食の追求まで、迫力あふれるデジタルアートで表現しています。

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©2017 Fumihito Katamura Photograph Office All rights reserved.

オリジナル和食を五感で堪能

そして、今企画の目玉は、なんといっても“食べる”パートをもってエキシビションが完了するということ。料理家・中東久人氏が水や食材・調理法にこだわって考案した「神様のおいなりさん」が配られ、来場者はこのおいなりの味を噛みしめて鑑賞を終えるという流れです。

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神様のおいなりさん ※お一人様ひとつ。チケット代に含まれます。

会場では、別料金で展覧会オリジナルの稲庭うどん出汁巻き卵筑前煮などを食べることもでき、村田吉弘氏・ジョエル・ロブション氏が考案した料理も期間限定で提供されるそうなので、なんともユニークでグルメな展覧会ですね。

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出汁香る 稲庭うどん / 1,000円(税込)

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野菜の旨味感じる 筑前煮 / 500円(税込)

そもそも今企画のアイディアは、和食が世界遺産に認定されるなど文化として世界的にその価値を深める一方、肝心の日本人の和食離れが目立つことに思い立ったと聞いて、なぜ海外目線で展開しているのかに頷きました。

視覚で体感するデジタルアートといい、味覚で体感する和の味といい、なにはともあれ体験してみないとわからないことだらけのアート展。仕事帰りにおいなりさん目当てに立ち寄ってみようと思います。期間中は、スーパー浮世絵江戸の秘密」展も同時開催されているので、たまには日本橋で”日本”を堪能するのも面白そう。

食神さまの不思議なレストラン

期間 2017年1月28日(土)~5月21日(日)
時間 ※入場は閉館1時間前まで
 平日 10:00~21:00
 金・土・祝前日 10:00~23:00
 日・祝日 10:00~19:00
入場料 当日料金 ※通常チケット。神様のおいなりさん付
 大人(高校生以上)2,000円
 子ども(3歳以上~中学生以下)1,000円
場所 日本橋茅場町「特設会場」
東京都中央区日本橋茅場町1-8-1 茅場町1丁目平和ビル
※飲食メニューによっては売り切れになる場合がございます。

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