「いかに手早くできるか」だけを考えて料理を作ってしまうことがあります。そんなときは、野菜の切り方はいくつか知ってはいますが、輪切りや斜め切りなどの一番早いであろう切り方で、食べやすい大きさにすればいいと軽く考えていました。でも、じつは、そうじゃなかったとあらためて見直したくなる記事をライフハッカー[日本版]で見つけました。

食感が味覚に影響を与えている

切り方は、調理の仕方や香り、そして味覚に間違いなく影響を与える「食感」に影響します。野菜を切ったり調理したりする時、味や香りを引き出す化学反応を生む酵素が放出されます。(中略)野菜を口に入れた時に滑らかだと、一般的にその野菜はジューシーだと考えます。四角に切った食べ物は角があるので、ゴツゴツ、ザラザラとした印象を与え、もっと美味しくなるのではないかと考えます。人間の頭はなめらかな方が風味豊かだと考えるのです。

ライフハッカー[日本版]より引用)

野菜からそんな特別な酵素が出ているとは知りませんでした。また、人間の脳が食感を味覚に変換しているというのも興味深い。タマネギやニンニクの味や香りが、みじん切りにするか、薄切りにするか、フライパンで炒めるかによって変わるのもこのためだそうです。

では、どう切れば野菜が一番おいしくなるのでしょうか?

切り方によって野菜の風味が引き出される

細かく切った野菜は、より早く火が通り、バターなどの風味を吸収しやすくなるなど、調理する過程で味が良くなります。(中略)野菜の風味をより多く引き出したいのであれば、もう少し細かく切るようにしましょう。なめらかで風味豊かにしたい場合は、角がないように切りましょう。

ライフハッカー[日本版]より引用)

大根や里芋などの根菜類を煮物にするとき、煮崩れしないように野菜の角をそぎとる「面取り」をしましょう、と習った記憶がありますが、あの作業にも味をしっかりしみこませ、「なめらか」で「風味豊か」にさせる意図があるらしいです。

野菜の食感(舌触り)や風味が、なるべく細かく切ったり、角がないように切ることによって良くなるということがわかりましたが、もしかすると、そうして丁寧に手間と時間をかけて食材に愛情を注ぐことこそが料理をおいしくさせる一番の要素なのかもしれません。たまには、作業の効率のよさばかり気にしてないで、食材のもつ力や複雑な化学反応に思いをはせながら料理する余裕をもってみよう思いました。

ライフハッカー[日本版]

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