29

前回の「雲の味」に続いて、今日のおやつの時間も、京都「御菓子丸」の和菓子で一服。

今のように食が豊かでなかった古代、私たちの先祖はお腹がすくと、木の実や果物を採って空腹を満たしていました。そうして、主食でなく間食として食べられた甘みのあるものが「果子」と呼ばれ、少しずつ形を変えて、日本独自の和菓子文化が築かれていきました

御菓子丸の「鉱物の実」には、こんな言葉が添えられています。

~和菓子のはじまりは木の実や果物と言われています。古代実った果物が化石になり、現代に届けられました。~

御菓子丸の「鉱物の実」

黒文字という枝の先に、琥珀製の甘い実が。琥珀は糸寒天と砂糖(てんさい糖)が材料の半生菓子。外はかりっとかたい歯触りで、中はゼリーのようにみずみずしく。鉱物の実は甘夏で色付けられ、光の粒のようにきらりと輝く詩的な姿

窓辺に立ち、枝を空に掲げてみたり。かりっと響く音を静かに感じたり。一編の美しい詩を噛みしめるように、小さな和菓子に酔いしれました。

甲斐さんのおやつアーカイブをInstagramでチェック!

@mylohas_official フォローしてくださいね。

Ranking

RELATED ARTICLES