何についても昔ながらのやり方を大事にするイタリアでは、お菓子もよく家庭で手作りします。大雑把なイタリア人は目分量で作るので、仕上がりは毎回同じではありません。それでも「今日のは絶品だ」「やっぱりうちのママが作るのが一番おいしい」などと言い合いながら嬉しそうにほおばっています。そういう様子を見ると、「家族で作って食べること」がいかに人を幸せするのかを感じます。
手作りだからこそ生まれるもの
そこで今回は、家で簡単にできるビスコッティ(ビスケット)を2種類ご紹介します。1つめは、きりっとした香りと辛みが食欲をそそる生姜のビスコッティ。生姜は、免疫力アップや冷え性改善に役立ちますし、肌寒さが残るこの時期にもまだまだ取り入れたい食材です。
もう1つはなんともイタリアらしい、赤ワインのビスコッティ。深みのあるワインの風味に、スパイスのアクセントが効いています。一体どんな味がするのかというと、ワインの存在感は酒饅頭の日本酒に近いと言えば掴めるでしょうか。
好みの味にアレンジできるのも手作りの良さ。砂糖や生姜を加減したり、バターをココナッツオイルにしたり、焼き上がりにアイシングで飾り付けしたりしながらマイベストを探ってみてください。そうしてできた「我が家の味」はギフトやおもてなしにもきっと喜ばれるはずです。
生姜のビスコッティのレシピ(約20個分)
- 【材料】
- 小麦粉 300g
- グラニュー糖 120g
- 溶かしバター 150g
- 卵L 1個
- おろし生姜 小さじ2
- 生姜パウダー 小さじ2
- シナモンパウダー 小さじ1
- LIEVITO(酵母) 小さじ1
- ※ベーキングパウダーで代用可
- 【作り方】
- 1. 材料すべてをボウルに入れて混ぜ合わせる。
- 2. ラップでくるみ、冷蔵庫で30分寝かせる。
- 3. 平台に打ち粉をして、生地を5~8mmの厚さに伸ばす。このとき綿棒を使わず手でラフに伸ばすのが南イタリア流。
- 4. 型で抜き、天板に並べる。お好みで、上からきび糖を散らす。
- 5. 180℃のオーブンで20分ほど焼く。
- <アイシングの作り方>
- 粉砂糖(大さじ4)にレモン汁(1/2個分)を加えてクリーム状になるまでよく混ぜる。焼き上がったビスコッティに塗り、乾かして固めます。
赤ワインのビスコッティのレシピ(約20個分)
- 【材料】
- 小麦粉 500ml
- 赤ワイン 150ml
- グラニュー糖 150ml
- オリーブオイルまたはサラダオイル 150ml
- フェンネルシードまたはアニスシード 大さじ2
- 【作り方】
- 1. 材料すべてをボウルに入れて混ぜ合わせる。
- 2. ピンポン玉ほどの量を取って棒状に伸ばし、輪っかにして端をくっつけて成形。
- 3. 天板に並べ、180℃のオーブンで25分ほど焼く。