十二支というと毎年交代でやってくるもの、というイメージがありますが、古くは日づけや方位、時間を確認するのにも用いられていました。「一年でもっとも運が高まる日」といわれているのが、2月最初の午(うま)の日である「初午」

太陽のパワーが集まる日

午は方位でいうと南を、時間では正午を指します。12時は太陽の位置が高く、強い光が差しこんでくる時間帯。

長い冬があけ、春のはじまりにやってくる初午は、太陽のパワーが集まる日だと考えられていたのでしょう。農家たちは、この日から農作業をはじめたそうです。

初午はお稲荷様の誕生日

そして初午には、もうひとつ重要な意味が隠されています。さかのぼる事、711年の初午は、京都の伏見稲荷神社に大神が降りてきた、いわばお稲荷さまの誕生日でもあります。

そもそも、稲荷神社の神霊が動物のキツネに似ていることから、キツネの好物である油揚げがお稲荷様にお供えされるようになったとか。そのため初午には、全国の稲荷神社で油揚げが奉納されています。

気になる今年の初午は、2月6日。この日にぜひ食べたいのが「初午いなり」です。

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お稲荷さまは商売と豊作の神なので、米俵の形をしたいなり寿司を口にすると、運気の向上につながると考えられています。畑仕事をはじめる日と豊作の神さまの誕生日が重なるなんて、偶然には思えませんよね。

初午を祝う習慣が残っている土地はすくなく、その祝い方もさまざま。そのなかでも私たちが真似できそうなものは、「願い事の数だけ、いなり寿司を食べる」というもの。もうすぐ春がやってきます。「初午いなり」で、運気アップを目指したいと思います。

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