あけましておめでとうございます。暦文化研究家の景山えりかです。

昨年の本連載「星と暮らす」は、皆既月食やブルームーン、中秋の名月、スーパームーンなど、月で盛り上がった1年でした。それでは2016年は……早速、今年注目の天文現象&こよみのイベントをご紹介しましょう!

2016年注目の天体イベント

部分日食(3月9日)

太陽が月によって隠されて欠けて見える部分日食が、全国で見られます。日食の場合、観察できる時間が場所によって多少異なりますが、目安は午前10時頃から12時頃まで。食が最大となるのは11時前後くらいです。南に行くほど太陽の欠ける部分が大きくなるので、九州や沖縄方面へ旅の計画を立ててみるのもオススメです。

火星が地球に接近(5月31日)

およそ2年2か月の周期で地球との接近を繰り返す火星が、5月31日に最接近します! ひと晩中見られるので、ぜひ夜空を見上げたいところ。火星の近くには、さそり座の1等星・アンタレスや、土星も輝いていますよ。星たちのコラボにうっとりすること間違いナシです。ちなみに、次回の2018年は今年よりもさらに地球に近づいて、火星大接近となります。

ペルセウス座流星群(8月12日~13日)

三大流星群のひとつで、毎年8月12日~13日頃に見頃を迎えます。2016年は活動のピークが夜間になるうえ、月明かりの心配もなく、好条件です。この時期、夏休みと重なる人は、星がキレイに見える場所へ出かけてみてはいかがでしょう。きっとたくさんの流星をキャッチできますよ! 三大流星群のうち、しぶんぎ座流星群(1月)とふたご座流星群(12月)は条件が悪いので、ペルセウス座流星群に期待が高まります。

中秋の名月(9月15日)

中秋の名月とは、旧暦8月15日のお月様のこと。昔から、1年のうちでもっとも美しい月とされ、お月見をするのが習わしです。今年の名月は9月15日にあたります。中秋の名月と満月は必ず一致するわけではなく、9月の満月は17日。そのため、少し欠けた状態の名月となります。

スーパームーン(11月14日)

今年のうちで、月がもっとも地球に近づいたタイミングで満月(スーパームーン)になるのが11月14日。今年は月と地球の距離がぐっと縮まって、なんと68年ぶりの近さに! スーパームーン中のスーパームーンで、名づけるとしたら「ウルトラスーパームーン」という感じです。夜空にぽっかりと浮かんだ迫力満点の月を想像するだけで、ワクワクがとまりません!

というわけで、2016年も星や宇宙の世界を楽しめる機会がいっぱいです! ぜひともカレンダーや手帳にメモしておいてくださいね。日が迫ってきたタイミングで、さらなる詳細を本連載でご紹介する予定ですので、どうぞお楽しみに。

それでは本年もよろしくお付き合いくださいませ。同じ空の下、みなさんが見ている星や月を、私もどこかで眺め、一緒に楽しみたいと思います。

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