最近耳にすることが多い「腸内細菌」(腸内フローラ)の力。消化に関わるだけでなく、そのバランスに、気分を左右されたり、免疫力まで影響を受けたりすることが知られてきています。

つまり、腸内フローラのバランスは、私たちの心身の健康に不可欠だということ。

腸内フローラを整える乳酸発酵野菜

難しく考えることはありません。規則正しい生活と、バランスの取れた食事がまずは何よりも大切なのはすべての基本でしょう。それに加えて、これからの季節試してみたいのが、乳酸発酵した野菜です。

乳酸発酵と聞くと何やら難しそうですが、要するに日本のお漬物のようなもの。火を通さないため、ビタミンCも壊れず、さらにビタミンB12やマグネシウム、ポタシウム、酵素などが加わった食料品です。

フランスのシュークルート、ドイツのザワークラウト、ポーランドのビゴスで使う酸っぱいキャベツも乳酸発酵したものです。このキャベツは、生のキャベツと比べてビタミンCの含有量が2倍なんだそうです。また、乳酸発酵した野菜は、消化に良く、抗酸化作用も望め、健胃効果もあるというありがたさ。

簡単にできる乳酸発酵野菜レシピ

Experience Saveurs Vivantesサイトによると、その作り方はいたって簡単です。まず、用意するものは、野菜、塩、好きなハーブ、煮沸消毒した瓶と水。野菜は、人参、セロリ、マッシュルーム、キャベツ、キュウリ、ズッキーニ、カブラ、玉ねぎ、ピーマン、カボチャ、トマトなど、生で食べられるものならどれでも使えます。できるだけ、オーガニックの野菜を選びましょう。

ハーブやスパイスも、ディル、コリアンダー、クミン、ローレル、タイム、ニンニク、鷹の爪など、なんでも好みのものが使えます。水は塩素を含まないものが良いので、濾過(ろか)するか、そうでなければ、一晩汲み置いた水道水を使いましょう。塩は、ミネラルの多い海の塩が薦められています。そして、作り方は下の通り。

良く洗った野菜を細く切って、塩とハーブなどを加え、瓶にぎっちり詰め込んで、水を加え、蓋をして待つだけです。最初は室内の気温に5日前後置き、そのあと、涼しい場所に3~4週間置けば出来上がりです。

151203fermentation00.jpg私はひと月前に、赤キャベツのタイム風味と、人参の生姜風味を作ってみました。赤キャベツは、生で食べるにはちょっと固いものですが、乳酸発酵させると口当たり良い柔らかさに、優しい酸味が加わって、実に消化にもよさそうです。オーガニック料理のレシピをCuisine-saine.frで紹介しているKaren Chevallier(カレン・シュヴァリエ)さんは、そのほかにも、キュウリとアニスや、ビーツとローレルなどの組み合わせも薦めています。

そのまま付け合わせとして食べても良いでしょうが、サラダなど別料理に加えても美味しそうです。カレンさんによれば、乳酸発酵野菜は、未開封なら1年くらいは持つとか。

幾種類か常備しておけば、いざという時もあわてず、ビタミンたっぷりな野菜一品ができそうです。しかも、腸内フローラも整うとあれば、ますますいろいろ試してみたくなってきています。

[Cuisine-saine.fr ,Experience Saveurs Vivantes]

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