身体にいい、とされる食品は多々あります。最近の流行だとチアシードでしょうか。その他にもココナッツやアサイーなど、スーパーフードと呼ばれるものは多々あります。その一方で、白砂糖は身体に良くない、小麦粉は良くない、そもそも糖質は摂らないほうがいい、などタブーとされる食品もまた多数。さらに、アーユルヴェーダやマクロビオティック、ローフードなどさまざまな食事法があって、もう何を食べていいのか、だめなのか、よくわからない……。そんな方も多いようです。

でも、身体は全部知っています。ただし、食べたいと心が思うもの、が身体に必要なものとは限りません。たとえば、ショートケーキを食べたいと思ったとします。食べているときは、舌が喜ぶかもしれません。でも、食べてからの身体はどうでしょう? 食べるという行為は、もともと栄養を補給しエネルギーにするためです。つまり、食べたあとは、心身が軽やかになり、すぐにでも動き出したいようなそんなエネルギーが充填されている、はずなのです。何かを食べた後に、こんな状態になれば、それは身体からのOKサイン。反対に、身体が重く、だるくなるような場合は、身体からのSOS。それは食材そのものかもしれませんし、量の問題かもしれません。

現代社会では情報が多く、つい頭でっかちに食べてしまいがち。でも、五感をフルに使って食べ、そして食べた後の身体をよく観察してみると、おのずと今食べたものが自分にとって必要だったかどうか、わかってきます。気になる食事法や食材があれば、いろいろ試すのもいいと思います。ただし、これが身体にいいはずだ、と思い込まないこと。あくまでも「この食事法や食べ方、食材が身体にあっていた人がいる」というだけだということを忘れずに。頭でっかちにならずに、身体の声をちゃんと受け取ります。そうしてから始めて、ああこれは私の身体には重いからやめておこう、次は量を少なくしてみよう、と頭を使っていく舌は欲しがるけれど、身体はそうではない場合もあるでしょう。そんなときは、深呼吸して、どちらの声を採用するかを決めます。大切なのは、自分で意識的に選択してそれを食べる、ということだと思うのです。

今日食べたもの:菊花湯豆腐

いよいよ冷や奴よりも湯豆腐の季節ですね。昆布出汁だけでも十分ですが、旬のもって菊を散らすと華やかになります。やわらかくつるんとしたお豆腐と、もってのしゃきしゃきとした歯ごたえ、よく合うのです。

作り方はとても簡単。いつも通りに湯豆腐を作ったら、最後に下処理しておいたもって菊を散らすだけです。おろし生姜やかぼすなどを薬味に、お醤油をかけていただくのが私は好きです。もって菊は、下処理した状態で冷蔵庫か冷凍庫で保存できるので、使い切らない分は料理の彩りにちょこちょこ使っています。

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