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国内外で注目の食養生法・マクロビオティック。おしゃれなマクロビカフェやレシピ本が発売され、生活に取り入れやすくなりました。「オーガニックの玄米や 野菜中心の食事を摂る」ことがマクロビオティックだと思われがちですが、本来の目的は「食材の陰陽バランスを意識し、調和させること」。実は、食材だけで はなく調理法にもテクニックがあるのです。

1日の座学と調理実習ですぐに生かせるマクロビオティックのエッセンスが学べる、「オーガニック料理ソムリエ講座」を受講してきました。

陰陽のバランスを考えた下ごしらえ

「マクロビオティックの下ごしらえは、植物の形に沿い、一片の中で陰陽のバランスがよくなるように食材をカットします」と、講師のはりまや佳子さん。丸い玉ねぎは、芽の出る方(上)と外側が陰性、根の方と芯のある中心部に行くほど陽性になります。それを一片にバランスよくするために行う代表的な切り方が「玉ねぎの回し切り」です。

玉ねぎの回し切り

・皮をむき、芽の部分と根の部分を取る

・玉ねぎを縦半分に切り、芽を上、根を下にして立て、中央から放射線状に縦の繊維に沿って包丁を入れていく

・玉ねぎを回しながら最後まで薄く切る

こうすることで1片の中に上、下、外、内がバランスよく入ります。

陰陽を意識した切り方のポイントは「野菜が畑にある状態」を思い浮かべること。植物が育つ方向に向かって包丁を入れるので繊維を切断せず、食感は穏やか。マクロビオティックの調理法では、トントンという包丁の音はできるだけ立てずに、静かに調理することで雑音のエネルギーを入れません。繊維を切断するように横に切るとシャキシャキの歯ごたえと音がするので、切り方によって全然違うのが分かります!

「人は、食べたもののようになると言われます。忙しくてイライラしがちな人は、マクロビオティックの調理法で穏やかさを取り戻せるはず。毎日の食事とていねいに向き合うことは、自分を、地球を大切にすることにつながるのです」(はりまや佳子さん)

他にも、炊飯器と圧力鍋で炊いた玄米の食べ比べ、電気ポットとガスで沸かしたお湯の違いなど、自分の舌でその味の違いを実感。すぐに実践したくなる知恵を身に着けられる1日講座です。

[オーガニック料理ソムリエ ]

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