20150617_mid_1.jpgステーキはじめとするお肉の焼き加減には、個人それぞれのこだわりが。ウェルダンが好きな人もいれば、どうしてもレアで、という人も。しかしアメリカ・ニューヨークにあるマウント・シナイ医科大学の研究によると、お肉は「ウェルダン」よりも「ミディアム」でいただく方がおいしいだけでなく、健康にもよいことがわかりました。

ミディアムがおいしい理由

牛肉の焼き加減「ミディアム」の定義は、下記の通り。

ミディアム:中心部はちょうどよい状態に火が通っており、薄いピンク色。切ると肉汁が少ししか出ない。

日本食肉消費総合センター」より引用

この際、内部温度が65~70度程度になっているそう。食肉のたんぱく質は3種からなり、熱を加えられることにより凝集がはじまり、加熱するごとに、かたくなります。つまり肉をジューシーなままおいしくいただくためには、あまり高熱で火を通しすぎない方がよいことがわかります。

なぜミディアムが健康によいの?

マウント・シナイ医科大学の発表によると、お肉を高熱で焼きあげると「グリコトキシン(AGE)」といわれる成分ができ、これが脳内でアルツハイマー型認知症の発症率を高める働きをすることがわかりました。

お肉や乳製品などに含まれるAGEが、高温で調理することにより大量に発生し、私たちのからだの細胞組織の中で広がることで、細胞分裂を妨げ老化や炎症を進行させてしまうといいます。とくに脳内ではAGEが広がりやすいのだそう。

またAGEは糖尿病や肥満の原因のひとつとも考えられているため、健康のためにはお肉の焼きすぎ、揚げすぎには注意が必要かもしれません。できるだけおいしく、そして栄養素も一番よい形で摂れるよう調理方法を工夫することも覚えておくとよさそうです。

[マウント・シナイ医科大学,日本食肉消費総合センター]

meat via shutterstock

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