新しい友人を招いたり、気のおけない仲間とさわやかな空気を楽しんだり。初夏は1年のなかでも、ホームパーティが楽しいシーズンです。
ホームパーティに欠かせないのが、簡単・おいしい・華やかと3拍子揃った手づくりフード。今回は「しく、入れる、のせる」の3ステップで作れるティラミス風のスイーツ「グラスティラミス」のレシピを紹介します。
「グラスティラミス」って?
レシピを考案してくださったのは、東京都国立市にあるフランス洋菓子店「レ・アントルメ国立」の魵澤(えびさわ)信次シェフ。
ティラミスは本来、コーヒーとマスカルポーネチーズを使うイタリアのドルチェ。そのイメージが強いかもしれませんが、私は以前、パリにある最高峰の製菓学校で、グラスに入ったティラミス・フレーズ(いちごのティラミス)を教わったことがあります。
今回は、手軽に手に入るクリームチーズやフルーツを、グラスのなかで組み合わせてみました。
さわやかな、ゆずレモンティラミス
材料(分量はすべて1個あたり)
・キリ クリームチーズ 1個
・生クリーム 40ml
・スポンジ 10g(手のひらの3分の1程度。カステラやバームクーヘンでも代用可)
・紅茶 大さじ1
・グラニュー糖 小さじ1
・ゆずレモンジャム 適量(オレンジやアプリコットのジャムで代用可)
・レモン(トッピング用) 適量
【A】
・レモン汁 小さじ7
・ゼラチン 2.5g
・グラニュー糖 小さじ5
※前もって、レモン汁、グラニュー糖を鍋でわかし、ふやかしたゼラチンをとかして固めておく(市販の柑橘系ゼリーでも代用可。水気をしっかり切ること)。
つくり方
1. スポンジをあらかじめ淹れておいた紅茶にひたし、グラスにしく。
2. 「キリ」、7分立ての生クリーム、グラニュー糖(小さじ1弱)を混ぜ合わせたものを入れる。
3. ゆずレモンジャムを2の上にのせる。【A】を粗く刻み、ジャムの上にのせてデコレーションする。レモンを飾って完成。
「ゆずはクセのないフルーツ。世界でも注目され始めている柑橘類です」と魵澤シェフ。夏らしいさわやかなグラスティラミスは、さっぱりとした柑橘類と、コクのあるクリームチーズ&生クリームが絶妙にマッチ。あっという間にぺろりと食べられてしまいます。
華やかさが目を引く、ベリーティラミス
材料(分量はすべて1個あたり)
・キリ クリームチーズ 1個
・生クリーム 20ml
・いちごのフルーツソース 小さじ4(いちごジャムで代用可)
・ブルーベリーソース 小さじ1
・グラニュー糖 小さじ2分の1
・いちご(トッピング用) 適量
【A】
・スポンジ 10g(手のひらの3分の1程度。カステラやバームクーヘンでも代用可)
・ブルーベリーソース 小さじ1
・ベリージュース 小さじ1
※ブルーベリーソースとベリージュースを混ぜ合わせたものに、スポンジを浸しておく(市販のいちごジャム、ブルーベリージャムで代用可)。
つくり方
1. いちごのフルーツソースと7分立ての生クリームを合わせて、器にしく。
2. 【A】とブルーベリーソースを交互に入れる。
3. 「キリ」、7分立ての生クリーム、グラニュー糖を混ぜ合わせたものをのせる。お好みでベリーを飾れば完成。
魵澤シェフいわく、「クリームチーズとベリーは、王道で黄金の組み合わせ。ベリーの甘酸っぱさが、クリームチーズをいっそう引き立ててくれます」とのこと。ぜひ、グラスの底からすくい上げるように食べて、食材のマッチングを楽しんでみて。
濃厚な大人の味、アマンドティラミス
材料(分量はすべて1個あたり)
・キリ クリームチーズ 2個
・生クリーム 60ml
・グラニュー糖 小さじ1
・コーヒー 大さじ1
・ビスケット 2枚
・素焼きのアーモンド 2粒
・ココア 適量
・チョコレート(トッピング用) 適量
つくり方
1. コーヒーに浸したビスケットを粗くくだき、器の底にしく。
2. 「キリ」、7分立ての生クリーム、グラニュー糖を混ぜ合わせたものを、星の口金の絞りでうずを巻くように入れる。
3. アーモンドを粗く刻み、2の上に散らしてのせる。ココアを軽く振りチョコレートを飾って完成。
※チョコレートの飾りは、クッキングペーパーにデコレーションペンでぐるぐると円を描いて固めるとうまくつくれます。もちろん市販のチョコレートを飾ってもOK。
「ほろ苦く濃厚な味わいのグラスティラミスです。ざくざくとした食感も楽しいですよ」と魵澤シェフ。コーヒーや紅茶といっしょに味わいたい大人の味です。ビターな味が好みの友人がいたら、喜んでくれること間違いなし。
「舞い上がる」ほどおいしい時間を
今回の3レシピで使ったのは「キリ」のクリームチーズ。個包装のポーションタイプだから、計量せずとも量の調整がしやすいのがポイント。使い勝手がいいので、手早くつくれます。
ティラミスはイタリア語で「舞い上がる」という意味。あまり難しく考えず、手軽に手に入る「キリ」のクリームチーズや旬のフルーツを使って、気持ちが飛んでいくようなおいしいグラスティラミスをつくってみて下さい。(魵澤シェフ)
仕事が忙しくても、これならつくれそう! グラスティラミスを楽しむためにホームパーティをひらく、なんて考えもアリかもしれませんね。
魵澤信次シェフ
フランスで修行したのち、都内有名店シェフを経て独立。1993年、東京都国立市にフランス洋菓子店「レ・アントルメ国立」をオープン。ショコラ、ヴィエノワズリ、コンフィズリなど、幅広い商品を展開する。過去には、製菓業界内で高い知名度とレベルで知られる「キリ クリームチーズ」コンクールの審査員も務めている。
[キリ]
(撮影/佐藤朗、スタイリング/岡本ゆかこ、文/マイロハス編集部・寺田)