江戸時代の儒学者、貝原益軒によって書かれた健康(養生)についての指南書「養生訓」。健康を維持するための日常生活の心得が説かれていて、1713年に書かれたものでありながら、今でも役に立つ情報が満載です。

この「養生訓」では、腹八分目という考え方があちこちに出てきます。益軒によれば、満腹の状態になると、気の通り道が圧迫されて塞がれてしまう。臓器と臓器の間に余裕をつくって気の流れをよくするためにも、満腹になるまで食事をしてはいけない、ということです。草木に水や肥料をやりすぎると枯れてしまうように、人間の体にとっては腹八分目が適度な量ということ。

アーユルヴェーダでも、食べ過ぎてきちんと消化ができなかったものは、毒素になり、その毒素が溜まると病気になると考えられています。食べ物を消化するためには大きなエネルギーを要します。風邪を引いたときに食欲がなくなるのは、消化ではなく体の回復のためにエネルギーが必要だから。食べないと力が出ないと思いがちですが、よっぽど食べられない期間が続かない限り、病気や怪我のときは食べたい分だけ食べるのが理にかなっているのではないかなと思います。

今日食べたもの:菜の花レモン

今が旬の菜の花。さっと茹でてゴマソースをかけたり、以前ご紹介した菜の花ごはんにしたりと季節の味わいを楽しんでいます。先日無農薬のレモンをいただいたので、菜の花をレモン炒めにしてみました。

薄切りにしたレモンオリーブオイルで香りを出したら、適当なサイズに切った菜の花を加えて炒めます。茎の部分から順に加えて、全体に均一に火が通るようにします。ざっと炒めたら塩こしょうで味をととのえてできあがり。酸味が強いのがお好みの場合は、レモン汁少し加えても。また、茹でたパスタを加えて炒めれば、メインの一品にもなります。

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