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20150120_tamago_sake_01.jpg寒さの厳しい季節になりましたが、酒造の世界では、雑菌の繁殖がすくなく発酵がゆっくりと進む冬は、質の高いお酒ができるとてもよい時季とされています。でも、こう毎日寒いと風邪をひかれる人も多いのではないでしょうか。

寒い季節の卵酒は世界共通

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エッグノッグ

風邪をひいたときのお酒といえば、卵酒。子どものころ、おばあちゃんがつくってくれた卵酒があまりにも美味しく、1杯だけでは満足できずにこっそりと台所に侵入し、鍋のふちについた卵酒を指ですくってはなめた思い出があります。そのころから、我が家では風邪をひいたら卵酒。体調が悪いのはもちろん好きではありませんが、この1杯はいまでも楽しみで、風邪をひくのもそこまでいやではありません。

じつは卵酒は、カラダを温めるドリンクとして、日本だけでなくいろいろな国で親しまれています。なかでも卵に牛乳、ブランデー(またはラム酒やウイスキー)をまぜて飲む「エッグノッグ」というカクテルは、世界的にも有名です。

栄養面でいえば、卵の卵白に含まれるリゾチームは、精製されて塩化リゾチームとして風邪薬にも処方される酵素。風邪症状を改善するのに役立ちます。そのほか、ウィルスと闘うための重要な栄養素になる糖分、アミノ酸が含まれるほか、適度なアルコールは、血行を促して安らかな睡眠へと導きます。

おいしい卵酒のつくりかた

つくり方はとても簡単です。お酒を鍋に入れて火にかけ、同時に、卵、砂糖、牛乳をボウルに入れてよくかき混ぜておきます。お酒が軽く沸騰したら、ゆっくりボウルに注いでできあがり。温かい1杯をふうふう言いながらすすれば、その優しい甘さとあたたかさにほっとひと息、心身ともに癒されます。

藤井香江の卵酒レシピ

<材料(1人分)>

日本酒 150ml、A(卵 1個、砂糖 小さじ4)

<つくり方>1.日本酒を鍋に入れて中火にかける。
2Aをボウルに入れて泡だて器でよく混ぜ合わせ、こしておく。

3.1が軽く沸騰したら、2にゆっくりと注ぎ、卵液を酒でのばすように混ぜる。

<ポイント>・2の工程で日本酒をゆっくり注ぎ、よく混ぜることで分離せず、なめらかな卵酒になる。お酒のほうに卵液を注ぐと分離する場合があるので注意。
・日本酒は安価なものでOK。辛口よりもまろやかな味のほうが飲みやすい。
・砂糖の量はお好みで。ただし、甘さがあったほうがおいしい。
・お酒が苦手な人は、卵液のなかにお酒を入れ、とろとろになるまで弱火でじっくりかき混ぜながら煮詰めるとよい。

Simple eggnog,Eggnog with cinnamon via Shutterstock

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