ホワイトシチューや煮込み料理が恋しいシーズンですが、少し物足りない、味が決まらないという場合の「だし」替わりになる調整法をご紹介します。

白味噌の甘みと牛乳のコクで旨味の奥行きをプラス

私がおすすめしているのが、白味噌と牛乳。牛乳はなんとなく想像できますが、洋食に味噌!? と思われる方もいるかもしれません。ですが、白味噌の甘み、牛乳の乳脂肪分のコクの要素を足すことで、料理にナチュラルな奥行きが出るんです。

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わたしは、九重極上白味噌(1kg/1,300円・税込)や、スーパーにも置いてある無添加の西京味噌を使っています。みなさまも成分表示をご覧になり、ぜひ安心できるものを選んで下さい。

牛乳ですが、植物性の材料の方がお好きな方は、ココナッツミルクで代用できます。わたしは150mlのココナッツミルクのパックを常備し、都度使い切れるようにしています。

ちなみに、白味噌に含まれる「GABA」は脳の興奮を抑える神経伝達物質です。血圧を下げたり、中性脂肪を抑えたり、肝臓や腎臓の働きを高めたり、神経を鎮める働きもあります。夜ご飯に食べることで一日の終わりを穏やかに過ごせますよ。

ベースの味別、コクと旨味の加え方

ホワイトソース系、トマト系、ポトフ系の3つのベース別にコクの加え方が異なります。以下、ご参考にしてください。

なお、シチュー&スープの1人分の分量を350g(家庭用お玉すりきり約2杯分)と考えてご紹介しています。隠し味として、味が立ちすぎないくらいを目安に加えてください。白味噌の塩分濃度は5%前後なので、調味としてほかに塩分を入れる場合、少々控えめにするなどして調整してください。

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◆ホワイトソース系シチューの場合
チキンのクリームシチューなら、鶏肉に白味噌小さじ1.5をもみ込み、常温に戻しておきます。煮込み始めるときにグラグラと煮立たせず、フツフツとする状態(80度前後)にすると、お肉も固くなりづらく、鶏肉の旨味がよく出ます。仕上げにスライスチーズ1人分1/3枚を手でちぎって加えるとよりコクが出ます。
※ホワイトソース系の場合、材料としてすでに牛乳を使っているので牛乳を加える必要はありません。

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◆トマト系シチュー、パスタソースの場合

シチューやソースの出来上がり直前に、1人分小さじ1の白味噌、大さじ2の牛乳をプラスして、少し煮詰めます。トマトに甘味が加わることで深みが出ます。パスタソースは、使うオイルを減らしても味覚的な満足度が高くなり、ダイエット中の方にもおすすめです。

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◆ポトフ系

1人分白味噌小さじ1に、とろろ昆布ひとつまみ。とろろ昆布と同類の昆布茶には、化学調味料(アミノ酸)が添加されている事が多いので、とろろ昆布をおすすめします。昆布はポトフの煮込み始め、白味噌は出来上がりの10分ほど前に入れてください。

そのほかにも、ピラフを炒める最中に白味噌を同量の水で溶いたものを加えたり、カレーライスのルーを煮込む途中、白味噌を加えてもコクがでます。どちらも1人分小さじ1程度でOKです。

最近は味噌文化が衰退してきていると言われていますが、洋食にも味噌を取り入れる事で、発酵食品を摂る機会を増やせるとよいですね。

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