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二十四節気では「小雪」の時期に入りました。今年は11月22日から12月7日までがその期間となりますが、寒さはそれほど厳しくはなく、雪が降ったとしても大降りにはならない、という頃です。

そうはいっても遠くの高い山々には白い雪が見えていて、そろそろ身が縮こまるような寒さが近づいてきたのだなあ、という気持ちになってきますね。

今年もシベリア寒気団からやってくる厳しい寒さを迎える前に、からだやこころをあたためておく準備をするにはちょうどいい季節。

神聖な果実「橘の実」で心身をあたためる

そこで日本に昔からある唯一の柑橘、霊力の高い「橘の実」の力をいただいて、からだをあたためる方法を紹介します。

橘というのは今私達が食べている甘く食べやすいみかんの元になった実です。今から約1900年前、天皇の命を受けた田道間守公が長年かけて探して持ち帰った「不老長寿の霊果」だといわれています。

時を選ばずに香る果実、ということで「非時香果(ときじくのかぐのこのみ)」と昔は呼ばれていました。今ではみかんの神様として知られている田道間守公。彼が持ち帰った橘は、現在でも日本固有の柑橘として栽培されています。

香りにも癒される「橘ティー」

高貴な香りでツヤのある橘は、直接みかんのようにいただくには酸味が強すぎます。代わりに古くからの柑橘のパワーをおうちで気軽にいただくためのおすすめの方法を紹介します。

高貴な香りに癒される「橘風呂」

皮を乾かしてお風呂にいれます。シトラス系の香りがふわーと立ち上りいい気分。橘は他の柑橘類にくらべて炎症を抑えたり疲労回復の力が成分的にも強いそうですから、香りに包まれて古に思いをはせつつリラックス。

お湯を注ぐだけ「橘ティー」

乾燥させた皮を細かく刻んだものに熱々のお湯を注げば、香りよい橘ティーのできあがり。調べてみると橘には発癌抑制の成分が温州みかんの約20倍あることがわかったとか。三角お茶パックなどにいれておくと気軽にいただけます。

私のお気に入りは、京都「石清水八幡宮」の「橘のお神酒」。

さわやかでほのかにあまい味のするこのお神酒、石清水八幡宮の本殿前の2本の橘の木から作られる霊力高いお神酒です。

毎年、今ぐらいの時期に巫女さんが摘んだあと、新嘗祭にお供えされたあと、3年かけて作る縁起物のお酒。石清水八幡宮で授与品として手に入れることができます。

置いておくだけでリラックス効果あり

忙しい方は、実をそのまま置いて縁起物としてしばらく愉しんでも。葉にも爽やかな香りがありますから、時折触って愉しんで。香りに触れて、季節を感じ、由来に思いをはせてみてください。気分の切り替えにもきっと役立ちます。

橘の実がなかなか手に入らない、という方は紀州 観音山(R)フルーツガーデンの農家直営のオンラインショップで買えます。

(広田千悦子)

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